ロイヤルフードサービス株式会社
業種
サービス業
導入規模
1,001名以上
利用目的
HACCP, 品質管理
カミナシを活用し、「ロイヤルホスト」「てんや」など全国約350店舗のDXを推進中。店舗から紙の帳票を削減し、全社的な業務効率化や品質管理の強化を実現

ホスピタリティ・レストラン「ロイヤルホスト」や天丼・天ぷら専門店「てんや」のほか、空港内レストランなど、全国に約700の飲食・ホテル等を展開するロイヤルホールディングス傘下で外食事業を担うロイヤルフードサービス株式会社。
現在、同社は全社的な施策として「店舗業務のDX」を推進中です。その一環として、全国の店舗にカミナシの導入を進めており、品質管理に用いられる紙の帳票の削減に取り組んでいます。2021年6月現在、同社が展開する直営店舗 約350店にカミナシを導入しています。
カミナシの導入を推進したロイヤルホールディングス デジタル推進部の和田様をはじめ、ロイヤルフードサービスの3名のキーパーソンに、カミナシ導入の経緯や導入後の効果、現場の声などをお伺いしました。

課題

  • 店舗業務のDX
  • HACCPへの対応
  • 紙の帳票による管理の業務負担

ロイヤルグループについて

【導入担当者】ロイヤルホールディングス株式会社 デジタル推進部 業務変革課長 和田様

コロナ禍による市場環境の変化を受けて、DXを加速させるロイヤルグループ

── ロイヤルホールディングス株式会社(以下、ロイヤルホールディングス)の事業概要を教えてください。

和田様:ロイヤルホールディングスは、「ロイヤルホスト」「てんや」「シズラー」などを展開する外食事業のほか、空港や高速道路SA/PA内や企業内施設、医療関連施設等でフードサービスを提供するコントラクト事業、ホテルブランド「リッチモンドホテル」を展開するホテル事業、セントラルキッチンを有する食品事業と、4つの事業を核にしています。
グループ全体が運営する店舗は、全国に約700。従業員数は、社員が約2,600人、パート・アルバイトのスタッフを含めると約2万人にのぼります。

── 和田様が所属する「デジタル推進部」のミッションや業務内容について教えてください。

和田様:デジタル推進部は2021年に設立された新設部署です。主要なミッションとしては、サプライチェーンマネジメント(SCM)やカスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)など、事業に関するさまざまな領域のデジタルトランスフォーメーション(DX)です。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、外食産業を取り巻く市場環境は大きく変化しました。この1年でテイクアウトやデリバリーサービスが急速に浸透し、外食と中食、内食の垣根は取り払われつつあります。そうしたなかで、事業の生産性を高め、お客様に出来るだけ多くの選択肢をご提供するためには、デジタルの力が必要不可欠です。
そこで、ロイヤルホールディングスでは、現在、デジタル推進部を中心に、店舗を含めた幅広い領域のDXを進めています。今回のカミナシの導入も、その一環として位置づけられています。

▲ ロイヤルホールディングス株式会社 デジタル推進部 業務変革課長 和田様

導入前の課題

紙の帳票による品質管理が業務効率の低下などの要因になっていた

── カミナシ導入前の店舗業務における課題を教えてください。

和田様:2021年6月の完全義務化以前から、ロイヤルフードサービスの店舗ではHACCPの基準に則った品質管理を行っていました。
しかし、その管理に紙の帳票を用いていたため、複数の課題が生まれていました。
その一つが、業務効率の低下です。紙の帳票を差し替えたり、記録を終えた帳票をファイルに保管したりといった作業は、店舗の業務効率を下げる要因になっていました。
また、各店舗を管理する本部サイドとしても、店舗に訪問して、紙の帳票を確認しないと記録内容が分からないというのは、望ましくない状況でした。特に、もし仮に店舗で品質に関する事件・事故が発生した場合には、一刻も早く記録内容を確認して、状況を把握することが必要です。
そうした際に、スピーディーに記録を確認できないのは大きな課題でした。

▲ 導入前の様子。紙の帳票で記録を行なっていた。

カミナシの選定理由

「機能がシンプルで、使い勝手がよい」ことを評価し、カミナシを選定

── どのような経緯からカミナシを導入されたのでしょうか。

和田様:紙の帳票の削減を目指して、2020年ごろから店舗へのシステム導入が検討され始めました。そのなかで3社のシステムを比較検討したのですが、そのうちの一つがカミナシでした。比較検討は、ロイヤルグループの事業会社の品質管理担当とディスカッションしながら進めましたが、最終的にはカミナシが最も優れているという結論に至り、導入が決まりました。

── カミナシを選定された決め手は何だったのでしょうか。

和田様:選定で最も重視していたのは「使い勝手のよさ」でした。品質管理担当とも、店舗での利用シーンを想定しながら、どのシステムが最も使いやすいかを見極めていきました。その点で、カミナシは他のシステムよりも機能面がシンプルで、店舗にも定着しやすいのではないかと考えました。

── その後、どのように導入を進められましたか。

和田様:まず、2020年6月から「ロイヤルホスト」「てんや」の各1店舗ずつ、計2店舗で3ヶ月間の実証実験を実施しました。実際に店舗に導入してみて、事前に想定した程度の業務効率化や費用対効果が見込めるのかという点を評価・検証するのが狙いでした。その結果、カミナシの導入で十分な効果が望めることが分かりましたので、10店舗ずつ展開していく形で全国の店舗への導入を進めることとしました。現在まで、外食事業で展開する直営店の約350店舗への導入を終えています。

── 導入を進められる際、チェックリストの作成やマニュアルの登録などの設定はどのように行われましたか。システム系の部署が担当されたのでしょうか。

和田様:いえ、システムの設定はすべて私が担当しました。私自身、プログラミングの知識は一切なく、ITといえばExcelやWordを使用する程度なのですが、その程度のITスキルでもカミナシは設定可能でした。直感的な操作ができるため、見よう見まねでも十分に使いこなせるのだと思います。また、操作に迷ったときにも、カスタマーサポートに問い合わせればすぐに疑問は解決しましたし、導入時の設定で困ることはほぼありませんでしたね。

導入の効果

カミナシの導入で、店舗、本部の双方で業務効率化が実現

── カミナシ導入後、どのような効果が出ていますか。

和田様:まず、店舗の業務効率は確実に向上しています。これまで店舗には常時10枚ほどの品質管理用の紙の帳票が備え付けられていたのですが、それらの多くが削減され、紙の差し替えやファイリングの手間が減りました。また、紙の帳票の削減に伴って、キッチン内にボールペンやバインダーなどを持ち込む必要がなくなり、衛生レベルが向上したのは嬉しい効果でした。

そのほか、本部サイドとしても、いつでも・どこでも・リアルタイムで店舗の記録を確認できるようになったのは大きな効果です。店舗の状況は、実際に出向かないと把握できない部分もあるため、現在も訪問による店舗の確認は行っていますが、事前に品質管理の記録を確認しておくことで、より効率的に店舗指導を進めることができます。これまでは記録の確認に費やしていた時間を、スタッフへの指導やコミュニケーションなど、他の店舗指導に当てることができるわけです。

▲ ロイヤルホスト 桜新町店にて。カミナシで入力中の様子。

現場の声

エリアマネージャー、店長が語るカミナシの導入効果

実際の業務でカミナシを利用し、品質管理を行っている3名の方にお話を伺いました。

【エリアマネージャー】ロイヤルフードサービス株式会社 てんや事業部 第5営業部 エリアマネージャー 福山様

▲ ロイヤルフードサービス株式会社 てんや事業部 第5営業部 エリアマネージャー 福山様

── エリアマネージャーの業務内容を教えてください。

福山様:エリアマネージャーは複数の店舗を統括し、それぞれの店舗のQSCA(※)を統一するのが仕事です。私は天丼・天ぷら専門店「てんや」を約10店舗担当し、日常的な店舗の訪問を通じて、品質管理や人材育成などの店舗指導を行なっています。

※QSCA…キューエスシーエー。Quality(品質)、Service(サービス)、Cleanliness(清潔さ)、Atmosphere(雰囲気)の頭文字から成る略語で外食産業の基本概念。

── カミナシを使用してみた感想はいかがでしょうか。

福山様:今までは訪問しなければ分からなかった記録の内容が、離れた場所からでも確認できるのがありがたいですね。また、これまで現場で紙の帳票を利用しながらも、帳票が磨耗したり、濡れたりして、ボロボロになるのが煩わしかったので、カミナシの導入は非常に喜ばしく思っています。

── カミナシの導入でどのような効果が生まれていますか。

福山様:エリアマネージャーの立場からすると、事前に店舗の記録を確認しておくことで、効率的に店舗指導できるようになりました。訪問時すぐに「ここの記録が抜けているよ」と指摘できますし、品質管理が徹底できている店舗とそうではない店舗を一目瞭然で把握することができます。 また、カミナシを利用することで記録の記入漏れが減っています。店舗ではタブレットでカミナシを利用しているのですが、記録の時間になるとタブレットのアラームが鳴る設定をして、記入漏れを防いでいます。私の実感としては、カミナシ導入以前は全体の2割程度の記入漏れがあったところ、導入後は1割以下にまで減らすことができています。

②【店舗】ロイヤルフードサービス株式会社 天丼てんや 浅草店 店長 佐藤様

▲ ロイヤルフードサービス株式会社 天丼てんや 浅草店 店長 佐藤様

── 導入当初、カミナシにどのような印象を持たれましたか。

佐藤様:私としては、もともと紙の帳票を卒業したかったので、電子化で管理しやすくなるといいなと思っていました。ただ、「てんや」はアルバイト・パートのスタッフの年齢層が高いこともあり、現場のスタッフたちに受け入れられるかと心配でもありました。

── 実際に利用してみて、どのような感想をお持ちでしょうか。

佐藤様:ボールペンで紙に記録するよりも、圧倒的にスムーズですね。ボールペンでの記録は記入ミスも多いですし、修正もしにくいですが、その点でタブレットは効率的です。また、記録をする際に電子機器(タブレット)を触るので、スタッフがこれまで以上に手をキレイにする機会が増えて、店舗の衛生レベルも向上していると感じています。

── カミナシを店舗に導入するメリットは何でしょうか。

佐藤様:記録を徹底できることだと思います。従来の紙の帳票への記録は、記入漏れも多かったのですが、カミナシを導入してから記入漏れが大幅に減りました。しかも、もし記入漏れがあっても、他のスタッフがそれに気付くことができるので、フォローもしやすくなっています。

また、カミナシのいいところは、どんどん使いやすく改善できるところです。私自身、ITには苦手意識が強くて、実際に使いこなせるか不安もありましたが、本部サイドもそうした声を反映しながら、システムを使いやすく改善していったようです。むしろ、「うちにはタブレットなんて入れられない」と思っている店舗の方にこそ、カミナシはおすすめだと思います。

③【店舗】ロイヤルフードサービス株式会社 ロイヤルホスト 桜新町店 料理長 後藤様

▲ ロイヤルフードサービス株式会社 ロイヤルホスト 桜新町店 料理長 後藤様

── カミナシ導入以前は、どのような方法で品質管理をされていましたか。

後藤様:10枚ほどの紙の帳票を店内に設置して、各スタッフが記録していました。記録する作業自体はそれほど苦ではないのですが、それでも一日に30~40分ほどかかりますし、記録を終えた帳票を差し替えたり、ファイリングしたりするのは非常に手間でした。

── カミナシの導入が決まって、どのような印象をもたれていましたか。

後藤様:正直なところ、面倒だなという感覚はありました。仕事の進め方が変わるわけですし、品質管理にシステムを導入するのも初めてだったので、多少の抵抗感がありました。ですが、導入を進めていくうちに、本部サイドもどんどんシステムを改善してくれて、次第に抵抗感も薄れていきました。現在では、非常にシンプルに記録できるため、スタッフたちも問題なく利用しています。

── カミナシの導入による効果をお聞かせください。

後藤様:一番の効果はペーパーレス化です。月間では40枚ほどの用紙が削減されています。また、紙を差し替えたり、ファイリングする手間も減り、業務効率化も実現しています。長年、店舗に携わってくれているスタッフからも「仕事がやりやすくなった」と好評の声が挙がっています。

今後の展開

今後、カミナシには「外部システムとの連携」を期待

最後に、デジタル推進部の和田様にカミナシへの期待と活用展望をお伺いしました。

── 今後、カミナシに期待することはありますか。

和田様:外部システムとの連携です。具体的には、温度センサーと連携して品質管理が行えるといった機能があると、さらに利便性が高まるのではないでしょうか。

── カミナシの活用について、今後の展望をお聞かせください。

和田様:今後は、カミナシの活用範囲を、品質管理以外にも広げていきたいですね。例えば、店舗の監査業務にはExcelで作成された紙のチェックシートが用いられているのですが、こうした紙の帳票を少しずつカミナシに移行して、DXをさらに推進したいです。

── 和田様、本日はありがとうございました!