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公開日 2025.04 .09

更新日 2025.03.24

現場DXを通して、信頼される企業へ。 地道な定着活動と常時アップデートで、 プロジェクトを着実に推進。 

現場DXを通して、信頼される企業へ。 地道な定着活動と常時アップデートで、 プロジェクトを着実に推進。

プロジェクト推進賞:ファウンテン・デリ株式会社

福岡県にある総合食品企業の「ファウンテン・デリ株式会社」。
国内最大手コンビニエンスストアのデイリーベンダーとして、商品製造を行うとともに、自社でマーケティングに基づいた新商品開発なども手掛ける企業です。
現在、2030年までのスマートファクトリー化を目指して、いち早くDX推進に取り組んできました。

「お客様の安全・安心を担保できる工場に」
そんな大きな目標を掲げDX推進に取り組む中で、工夫したこととは?DX推進担当者の立花様、サントス様、浦岡様に話を伺いました。

食品を扱う上での安全・安心を担保したい。
大きなテーマのもと始まったDXの道のり。

─DX推進に乗り出したきっかけはなんだったのでしょうか。

立花様:実は以前から、一部業務ではDX推進のための手段の一つとしてデジタル化を行っていました。ですが、本格的に取り組み出したのはカミナシを導入した4年ぐらい前からです。
もともと2030年までにスマートファクトリーを目指すという大きなテーマが社内にあったんです。それと同時に、食品を取り扱うにあたりアレルゲン事故や金属混入による健康被害などを防ぐ、安全・安心を守る部分での「武器」が弊社に揃っていないと感じていたのも大きなポイントでした。DX推進には時間もかかりますが、結果的に自分たちが目指すゴールに対して一番近道になるのではないかという結論に至りました。

▲【DX推進担当者】品質管理室 主任 立花様

─DX推進以前はどのような部分で課題があったのでしょうか。

立花様:人員の入れ替わりが激しく、外国人従業員の数も全体の6割を超える中で、業務理解度に差が出てきてしまい、何か問題が起きてから対策を打つという後手後手の状況がありました。人材が不足しているため、検査工程や膨大な紙帳票の管理においてコスト、環境、作業効率面など全体的に課題を感じていましたね。

サントス様:外国人従業員の課題について補足すると、正社員40名に対して300人の従業員、そしてそのうち半数以上が外国人の方です。担当社員から業務に関する教育をする際にも、言語などコミュニケーション上の問題があり、一人ひとりの理解度についても把握がしづらい状況でした。教える側の負荷や教育に関わるマニュアルの準備など、かなり手間になっていたというのもありますね。

─DX推進に対して、社内ではどのような反応があったのでしょうか。 

立花様:社員や従業員からは「わからない」「面倒くさい」という声があがっていましたね…。私を含めてアナログなやり方に慣れている人間が多いため、そういった反応が出てくるのは仕方ないことです。カミナシ導入以前からDXには取り組んでいたんですが、それがDXだという認識を持っている者も少なかったですし。
私自身は、ちょうどパソコン教室に通い始めたタイミングもあり、これを機に「デジタルスキルを上げるチャンスだ!」と捉えてDX推進担当に立候補をしました。

─DX推進をきっかけに会社ごとアップデートしようという意気込みもあったのでしょうか。

立花様:食品製造業界でも時代の変化ということでデジタル化やDXは進んでいます。時代の流れに合わせて弊社も変わっていかなければという危機感のようなものは全社的にあったのだと思います。

小さくはじめて大きく展開していく。
地道な活動で確実に現場定着を目指す工夫。

─「DX推進事務局」の組織づくりはどのようにされましたか。

立花様:方針のひとつにイノベーション組織の育成があり、社員だけではなく、従業員からの意見も取り入れる組織づくりを目指しました。また、はじめは品質管理部門が主としてDXの推進を行っていたのですが、ある程度導入から定着まで進む中で、品質管理部門だけでは扱いきれない領域にまで対象が広がってきまして。改めてチームを見直して、より広く対象をカバーできる生産主体のチームを発足させました。

▲【DX推進担当者】生産部 浦岡様

─どんなところから着手していきましたか。

浦岡様:まずは重大事故の要因になりうる、ラベルの検査装置や金属などの誤投入防止についてカミナシを活用しました。例えば商品に貼るラベルを誤って違う商品に貼ってしまうという、いわゆる「誤表示」によるアレルゲン・健康被害が考えられます。これについては工場のラインで作業が入れ替わる際に、ラベルが残っていないか確認を行っていきました。
あとは肉の調理の際に、機材に大きな刃が搭載されているのですが、その刃物の金属片が混入していないかというのも重要なチェック項目として最初に取り組みました。
そのほかは、始業点検やサニテーション状況の確認といった、カミナシの優位性をうまく使えるものから優先して導入していきました。

サントス様:取り組みの中での大きな変化というと、始終点検時の動画マニュアルを作成しました。以前から掲示している紙のマニュアルでは教育者が正しい手順を説明しづらく、作業担当者も振り返りをしづらかったため、動画に撮影して、それを編集、YouTubeにアップロードしてから、そのリンクをカミナシの帳票に貼り付けて業務説明を行うようにしました。形骸化しにくいように、必須確認の項目に設定して、作業内容の平準化を行うことに一役買っています。

─導入時に苦労されたところはどんなところでしょうか。

浦岡様:最初にカミナシの使い方を教えるところは結構苦労しました。初めてのことでしたので、一度テスト的に導入し、実際にカミナシを触る従業員の方々からの意見を吸い上げた上で、アップデートしていくというサイクルを取り入れました。とにかく現場の方と一緒に学んでいくことで使い方はクリアしていきました。

サントス様:はじめから全員一気に理解をしてもらうのはやはり難しいです。そのため小さなグループを作って、一人ひとりの理解度を把握しやすくし、その中で試運用と改善を繰り返しました。外国人従業員についても同じく、通訳担当と日本人の管理者を入れて、実験・検証していきました。

─DX推進に対する取り組みの工夫や意識した部分はなんでしょうか。

サントス様:工夫した点で言うと、小さく始めて大きく展開していくというやり方ですね。個々人の理解度を把握することで、「ここは、つまずきそうだね」など意見を交わしながら進めていけるので確実に浸透させることができます。情報連携する際も目的を明確にして、現場からあがってきた声をまとめて効果に繋がるようにブラッシュアップしていくことをひたすら繰り返しました。オフラインでの定例の打ち合わせも、従業員に理解してもらうための一つの工夫だったかなと思います。

立花様:あとは弊社独自でというと「DXアンケート」を社内向けに実施したことでしょうか。DXについて興味があるのか、またどのぐらい理解があるのかといったアンケートに答えてもらい、あとは自由回答でどこをDXしたいのかもヒアリングして、うまく活用する方法を探っていきました。アンケートを実施することでDXに対する意識の現状把握ができ、またアンケート結果をフィードバックすることで社内の意識づけに活用しました。

業務面、社内意識の改善を経て次のステージへ。
さらなるDXの推進へ向けて躍進中。

─DX推進を通して得られた成果はなんでしょうか。

立花様:最大の成果はお客様の安全・安心を担保できるようになってきたことです。ラベル事故については、以前は年に1~2回程度発生していたものが今ではゼロになっています。これは導入してから4年経った今でもずっとゼロの状態がキープできているので、成果と言えると思います。また、金属片の混入など金属探知に関する事故についても同じくゼロ件です。

▲【DX推進担当者】生産部 係長 サントス様

─業務面での改善はありましたか。

立花様:作業の見える化ができたことは一つの成果です。これまで紙の記録では“本当に点検・確認をしたのか”という信憑性が欠けていましたが、画像で撮って記録に残すことにより、記録の信憑性がグッと高まりました。
金属片の混入については機械点検時に写真を撮るので、もし混入が発覚した際には、第三者でも確認ができるようになりました。さらに万が一問題が発生したときには、「逸脱報告」というメールがカミナシのシステム上からすぐに管理者に送信されますので、問題のある食品を隔離できるという素早い対応が可能です。また、いざという時には、記録として撮影した画像が証拠としても機能します。

正直「点検」という業務は、お金という付加価値が生まれるものではありません。けれど、安心・安全を担保できる工場という何にも変え難い評価をいただけるという点では、トータルで考えるとプラスの面が多いと捉えています。

─社内の意識についてはどうでしょうか。変化はありましたか。

浦岡様:点検業務に画像撮影を取り入れたことで、実施する担当者の意識もかなり上がったと思います。普段の業務に対する意識や取り組む姿勢にも良い変化があったなと。

立花様:当初DXに対して懐疑的だった上層部については導入してからの成果や効果、またツールの活用状況などを細かに報告していましたので、今では逆に「何か困っていることはないか」と声をかけてもらえるまでになりました。また朝礼の際に、上層部の方の口から「DX」「カミナシ」という発言が出てくるようになって、思わず心の中でガッツポーズをしましたね(笑)。

─素晴らしい変化ですね。

立花様:この点については、カミナシさんからいただいたコメントも影響が大きかったように思います。運用から3ヶ月ほど経過した頃、カミナシの担当の方から手紙をもらいました。そこには書かれていたのは「導入企業の中で、帳票作成の実施数が一番多いです」ということ。その内容を上層部に報告したところ、第三者視点でもしっかりとDX推進を評価いただけているということで、取り組みの意義を再認識してもらう良いきっかけになりました。

─プロジェクトを通して、事務局の皆さんのITスキルも向上しているように感じますが。

立花様:おっしゃる通りです。PCスキルに自信がついたのをきっかけに今ではパワーポイントを使った資料作成やエクセルを使いこなせるまでになりました。サントスさんもいろいろ取り組んでいたよね。

サントス様:はい。今回YouTubeの動画撮影、編集、投稿などまったく経験がない中でもやってみてできるようになったのは大きな収穫だと思っています。大変でしたが、YouTubeの視聴者数を見ると「やってよかった」と今でも元気が出ますね。

立花様:単純な効率化だけでなく、残業時間が減ったことで、従業員がスキル向上に取り組む時間が確保できはじめているのもDXの効果だと考えています。

─今後のDX推進への展望などはありますか。

立花様:今後はカミナシの他の製品を活用した情報共有の強化や動画マニュアルを活用した教育管理体制の強化、その他セキュリティ対策などに取り組みたいと思っています。

─これから現場DXの推進を検討されている方々へ、メッセージをお願いします。

立花様:少し精神論的な話になってしまうんですが、弊社の社訓の一つに「できない理由の説明よりやれる方法を考えよ」という言葉があります。あれこれ考えて動けずにいるよりも、取り組むための方法をまずは考え、どんどん行動していくことによって、DX推進は動き出すのだと思います。
弊社はカミナシ導入をきっかけにして、DXを推進することができました。まだ取り組んでいない企業様には、きっと最適な選択肢の一つになると思います。
裏技や近道はありませんので、ぜひ地道に、ともに頑張っていきましょう。


ファウンテン・デリ株式会社 様
業種:製造業(食品製造)
従業員数:340名(2024年10月現在)


執筆者:現場と人 編集部

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