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      公開日 2025.09 .03

      更新日 2025.07.02

      【画像で解説】特性要因図の書き方。失敗例や効果的な活用に繋がるコツを紹介 

      【画像で解説】特性要因図の書き方。失敗例や効果的な活用に繋がるコツを紹介

      特性要因図は、特定の問題が起きる要因を列挙し、製造現場で発生する品質問題や生産性低下の原因を探るために作成する図です。

      本記事では、特性要因図の正しい書き方や効果的に活用するためのコツ、よくある失敗例などを解説します。製造業に勤める方は、特性要因図を書いて現場の問題点の要因を分かりやすく視覚化できるように、あらかじめ確認しておきましょう。

      目次

      特性要因図とは

      特性要因図とは、特定の問題(特性)を引き起こす要因を複数のカテゴリーに分けて列挙したり、要因を引き起こす原因を掘り下げたりすることで、問題点の全体像を体系的に整理するための図です。

      問題が発生する複数の要因を視覚的に捉えやすいため、現場の問題を関係者へ共有するのに便利なツールです。

      不良品率が高いときに作成した特性要因図の例

      特性要因図を書くときは、分析したい問題を背骨と呼ばれる横線の右端に記載し、背骨から大骨と呼ばれる複数の線を枝分かれさせ、要因が属するカテゴリーを記載します。続いて、大骨から中骨、中骨から小骨へと線を枝分かれさせて、問題が起こる原因まで具体的に掘り下げます。

      原因を具体的に掘り下げることで問題の構造が明確になり、解決策を検討しやすくなる点が、特性要因図を作成する大きな利点です。

      特性要因図の書き方

      特性要因図は以下の6ステップに沿って作成すると、適切な順序で問題から要因、原因まで掘り下げることができます。

      1. 特性を記載する

      2. 中央に横線(背骨)を引く

      3. 問題が起こる要因のカテゴリー(大骨)を記載する

      4. 各カテゴリーに具体的な要因(中骨、小骨)を書き込む

      5. 特に影響の大きい要因を絞り込む

      6. 絞り込んだ要因をどう取り除くか考える

      1.特性を記載する

      まず、特性(問題の中から解決したいもの)を一つ選定し、特性要因図の右端に記載します。特性を記載したら、四角で囲んで目立たせましょう。

      特性の内容が曖昧だと、特性要因図の作成者全員が同じ問題意識を持てないうえに、具体的な要因分析ができません。今後の手順をスムーズに進めるために、特性は明確な言葉で定義しましょう。

      上記の例では、不良品率の高さを特性としていますが、ほかの特性の例として以下が挙げられます。

      • 〇〇(製品名)の売り上げが悪い

      • △△(装置名)の生産効率が悪い

      • ▢▢の作業ミスが多い

      2.中央に横線(背骨)を引く

      特性要因図の右端に特性を記入したら、背骨を描きます。背骨は特性要因図の中心的なパーツであり、分析する特性の内容を示すものです。

      背骨を描く際は、特性要因図の中央に横線を引き、特性を指すように矢印を記入します。後の手順で大骨や中骨なども追加するため、背骨は中心部として目立つように、太い線幅で記入しましょう。

      3.問題が起こる要因のカテゴリー(大骨)を記載する

      次に問題が起こる要因のカテゴリーとなる大骨を記載します。以下では、人と機械、材料、方法の4つを記載しています。製造業の品質管理や改善でよく使われる4Mをカテゴリーとしていますが、迷った際はこの4つを選ぶと良いでしょう。

      続いて、問題点の要因を分類するカテゴリー名を決めて、大骨の先に記載します。カテゴリーの分け方は、作成する特性要因図の種類に応じて、以下のように異なります。

      種類

      カテゴリーの分け方

      4M特性要因図

      ・人(Man)
      ・機械(Machine)
      ・方法(Method)
      ・材料(Material)

      8P特性要因図

      ・人(People)
      ・手順(Procedure)
      ・工程(Process)
      ・製品(Product)
      ・方針(Policy)
      ・現場(Place)
      ・価格(Price)
      ・プロモーション(Promotion)

      5M1E特性要因図

      ・人(Man)
      ・機械(Machine)
      ・方法(Method)
      ・材料(Material)
      ・測定(Measurement)
      ・環境(Environment)

      簡易特性要因図

      カテゴリーの分け方は自由

      図では、4M特性要因図のカテゴリーの分け方に基づき、人、機械、方法、材料の4つに分類しています。問題点の内容に応じて、適切な特性要因図を使いましょう。

      4.各カテゴリーに具体的な要因(中骨、小骨)を書き込む

      次に各カテゴリーに該当する問題点の要因を挙げ、中骨に記載します。また、要因が発生している原因が明らかな場合は、小骨を付け足して記載しましょう。小骨レベルまで要因を掘り下げて具体化していると、解決策を立案しやすくなります。

      以下の図では、人手不足と記載している線が中骨で、採用活動不足と記載している線が小骨です。ほかにも、機械の生産精度が低いという中骨には、点検不足が小骨(原因)として記載されています。

      複数人で議論を行うことで、さまざまな視点から多くの要因を挙げることができ、各要因についても具体的に掘り下げやすくなるため、特性要因図の作成に効果的です。

      5.特に影響の大きい要因を絞り込む

      要因を洗い出したら、特に問題点への影響が大きい要因を選別し、印をつけます。考えられる要因が多い場合、全て取り除こうとすると時間がかかるため、影響の大きい要因を中心に対処すると、効率良く業務改善が進みます。

      現場の経験や専門知識、過去のデータなどを参考にしながら、重要度の高い要因を考えてみましょう。

      6.絞り込んだ要因をどう取り除くか考える

      対策するべき要因を絞り込めたら、解決策を検討します。現場の生産性向上を実現するために、具体的かつ現実的に実行できそうな解決策を考えましょう。

      実行する担当者や期限などを設定し、実施計画を立てることで、より行動に移しやすくなります。解決策の内容を後で確認できるように、特性要因図とは別にメモしておきましょう。

      特性要因図を効果的に活用するための書き方のコツ

      特性要因図を効果的に活用するためには、以下のコツを押さえておきましょう。

      • なぜなぜ分析を活用する

      • 要因は客観的に考える

      • 要因が重複しないことを意識する

      それぞれのコツを把握することで、問題点を深く分析した特性要因図を作成でき、有効な対策を立案しやすくなります。特性要因図を作成する機会に備えて、確認しておきましょう。

      なぜなぜ分析を活用する

      なぜなぜ分析とは、問題の原因を探る分析方法の一つで、問題が起こった原因に対して原因が起こった理由を繰り返し問うことで、根本的な原因を探る手法です。

      例えば、不良品が出荷されてしまったという問題が起きた場合、なぜなぜ分析で原因を探ると、下記のように整理できます。

      • なぜ?(1回目):検査で不良を見逃したから

      • なぜ?(2回目):検査基準が曖昧だったから

      • なぜ?(3回目):検査マニュアルが更新されていなかったから

      • なぜ?(4回目):マニュアルの改訂ルールが徹底されていなかったから

      • なぜ?(5回目):管理体制に不備があったから

      なぜなぜ分析を意識することで、要因を具体的に掘り下げやすくなるため、特性要因図を作成する際は積極的に活用しましょう。目安としては5回ほど問いかけを繰り返すと、本質的な原因にたどり着きやすくなります。

      要因は客観的に考える

      問題点の要因を洗い出す際に、個人の憶測や思い込みが入ってしまうと、的外れな内容を記載するおそれがあります。主観的な要因は問題点の本質から外れていることが多いため、たとえ解決策を講じても問題解決につながらない可能性があります。

      現場で実際に見聞きした事実やデータをもとに、客観的な根拠に基づいた要因を記載しましょう。

      また、1人で特性要因図の作成を進めると主観的な要因に気付きにくいため、複数人で協議しながら作成することが大切です。

      要因が重複しないことを意識する

      カテゴリー別に問題点の要因を挙げる際に、異なるカテゴリーで似た要因を記載する可能性があります。要因が重複すると、特性要因図の情報量が多くなり、一目で問題の全体像を把握しにくくなります。

      特性要因図を作成する際は、要因を一通り挙げた後に重複している要因がないかを確認し、重複がある場合は片方を削除するようにしましょう。

      特性要因図の書き方でよくある失敗例

      特性要因図でよくある失敗例を、以下にまとめました。

      • 全ての大骨に要因を書きだす

      • 必要以上に多くのメンバーで作成する

      • 要因を1つずつ解決する

      失敗例を把握することで、特性要因図の効果的な作成や活用ができなくなるリスクを減らせます。特性要因図を作成する前に、あらかじめ確認しておきましょう。

      全ての大骨に要因を書きだす

      特性要因図を作成する際は、必ずしも全ての大骨に、均等に要因を書き出す必要はありません。問題点によっては、要因が特定の大骨に偏る可能性があります。

      問題点と関係ない大骨から無理に要因を導き出そうとすると、見当違いな内容を記載しやすくなります。また、無関係な大骨に時間をかけることで作業ロスになる点も、無理に要因を書き出そうとする場合の弊害です。

      特定の大骨に要因が偏っていても、ほかの要因が思い浮かばない場合は無理に考えようとせず、早めに解決方法の策定に移ることをおすすめします。

      必要以上に多くのメンバーで作成する

      特性要因図は複数人で作成すると、問題点の要因を漏らさず分析できるため効果的ですが、必要以上に人を集めると、かえって効率が悪くなるおそれがあります。参加人数が多いと、問題解決に必要な専門知識がない人も集まる可能性があり、議論が本題から脱線するリスクが高まります。

      また、一人ひとりの発言機会が減ることで参加者の当事者意識が薄れやすい点も、多くのメンバーで作成する際のリスクです。

      特性要因図を作成する際は、現場をよく知っている担当者や、専門知識がある技術者を5人ほど集めるとスムーズに進みやすくなります。

      要因を1つずつ解決する

      特性要因図の作成で挙げられた要因について、対策を実行し効果検証を行う場合、1つ当たり最低でも約2週間は必要です。要因が複数挙げられた際に、1つずつ順番に対策しようとすると、膨大な時間がかかります。

      時間がかかるほど、問題解決へのモチベーションが低下しやすいため、特性要因図で挙げた要因を並行して対策するといった、迅速に実行に移せる工夫をしましょう。同時進行しやすくするには、列挙した要因の中から影響度の高いものを絞り込み、解決する要因が多くならないようにすることが必要です。

      特性要因図の書き方を理解して、問題解決に役立てよう

      特性要因図を正しく書くには、明確な問題の設定、要因の分類、具体的な掘り下げ、影響度の分析など、各ステップを順番に実行することが重要です。なぜなぜ分析の活用や、客観的かつ重複のない要因抽出を心がけることで、より深く実態に即した分析を行えます。

      また、特性要因図を作る際には、作成時の人数過多による非効率化や、要因の偏りなどの失敗を回避するために、分析の目的と参加者の質を意識することが大切です。

      本記事を参考に、現場ですぐに使える実践的な特性要因図を作成し、問題の本質を見極めた改善活動につなげましょう。

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