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「言語の壁」を解消し、技能実習生・特定技能外国人も働きやすい環境を実現

2025.01.15

「信州プレミアム牛」をはじめとする銘柄肉を豊富に取り扱う精肉卸を軸に、食肉加工やECサイト事業も展開する、総合食肉卸の吉清グループ。人手不足を背景に技能実習生や特定技能外国人を採用し、現在では全従業員の約20%が外国人従業員で構成されています。
同社では、言語の壁による外国人従業員とのコミュニケーション課題を解消するために『カミナシ 従業員』を導入。2027年に施行予定の育成就労制度によって外国人材が転籍しやすくなる社会的な変化も踏まえ、外国人従業員をはじめ「全従業員が長く働きやすい環境」の構築も目指しています。その背景や効果について、導入担当者である 総務部 部長の牧野新治様にお話を伺いました。

有限会社吉清 総務部 部長 牧野 新治 氏

有限会社吉清 総務部 部長 牧野 新治 氏

―吉清グループの事業概要・従業員数を教えてください。

牧野様:弊社は長野県にて肉の中卸・加工業を行う会社で、銘柄の牛豚の一頭買いから解体、加工、卸を一貫して行う信州セキュアフーズ㈱と、精肉や調理品の製造を行う有限会社吉清の2社で「吉清グループ」を形成しています。グループ内では、食肉加工を行う工場とレトルト食品などを製造する食品加工工場、2つの工場を持っています。

従業員数はグループ全体で110名、そのうち技能実習生や特定技能外国人といった外国人従業員が23名就労しています。

吉清グループ 現場での業務中の様子

―牧野様の業務内容についても教えていただけますか。

牧野様:バックオフィス業務の統括を行なっています。具体的には人事、 労務、経理、システム、そして技能実習生の生活のサポートを行う「生活指導員」も担当しています。

―『カミナシ 従業員』の導入前、現場従業員の方々との情報のやりとりにおいてどのような課題をお持ちでしたか。

牧野様:大きく2つの課題がありました。

まず1つ目は、人手不足を背景に採用している技能実習生や特定技能外国人とのコミュニケーションにおける課題です。

吉清グループでは、2016年から技能実習生や特定技能外国人を段階的に採用しており、2024年8月現在、技能実習生10名・特定技能外国人13名が就労しています。全従業員の約20%が外国人材という状況です。

彼らは一生懸命日本語を勉強してくれているので、日本語でコミュニケーションが取れないということはありません。
しかし当然ながら日本語が母国語ではないので、完璧に意思疎通ができるかというと、そうではありません。

例えば、日本語で伝えられた業務内容を十分に理解できなかった時に、怒られることを恐れて「わかりました」と言ってしまい後々困ってしまうことや、労働環境や給与といった複雑な事柄についてやりとりをする際にお互いに言いたいことをスムーズに伝えられないといったことが起きていました。

そのような時は、外国人従業員からメッセージアプリを使って母国語でメッセージを送ってもらい、私がそのメッセージを翻訳ツールにかけて理解し、さらに返信内容を翻訳ツールで外国人従業員の母国語に変換して送信する…という、非常に手間がかかる方法でやりとりを行っていました。

また言語の壁のほかに、国によって利用しているメッセージアプリが異なるため、彼らとやりとりを行う際に複数のメッセージアプリを駆使しなければならないことも、コミュニケーションを困難にしていました。
弊社の場合、技能実習生はインドネシア人で、特定技能外国人はベトナム人なのですが、連絡を取りたい相手によってアプリを切り替えなければならないことに負担を感じていました。

全従業員の約20%を占める外国人従業員。 ベトナムではFacebookのメッセンジャー、インドネシアではInstagramが主流のメッセージアプリだという

全従業員の約20%を占める外国人従業員。
ベトナムではFacebookのメッセンジャー、インドネシアではInstagramが主流のメッセージアプリだという

―2つ目の課題についても教えていただけますか。

牧野様:2つ目は「メールアドレスを持っている従業員」と「メールアドレスを持っていない従業員」が存在することから生じる「情報伝達の課題」です。

弊社では、総務部門・営業部門と製造部門の管理職はメールアドレスを持っていますが、工場で働く製造部門の従業員はメールアドレスを持っていません。
そのため、会社全体に向けた情報は紙にプリントアウトして休憩室などに掲示し見てもらう形をとっていたのですが、全員に周知徹底できているかを確認する術がありませんでした。

また、営業部門と工場で働く製造部門が関わる商品開発から製造・販売までの一連の業務において、メールアドレスを持たない製造部門の従業員に対して伝達する情報の遅延が起こっている状況でもありました。

―さまざまな課題があるなかでも、そういった課題の解決の優先度が高かったため『カミナシ 従業員』を導入いただいたかと思います。それはなぜでしょうか?

牧野様:人手不足が深刻であることと、事業に悪影響を及ぼす可能性を感じていたためです。

まず人手不足に関しては、今の段階から将来を見据えて手を打っておかないと、今後事業を継続していくことが難しくなると考えています。
「未来カルテ」(地域の将来の産業の就業者人口をシュミレートする千葉大学のプログラム)によると、長野県飯田市では、2020年時点と比較して2050年に生産年齢人口が17,000人減少し、製造業の就業人数も5,000人減少します。
これらは2050年に突然減少するのではなく、今現在から緩やかに減少していくものになりますが、同じ飯田市内の機械製造業の企業と懇談した時に、やはり人手不足であることと、この「未来カルテ」のことが話題に挙がりました。

そのような状況において、今後も企業活動を継続し、お客さまに価値を届けていくためには、今まで以上に働き手から「選ばれ続ける企業」となる必要があると考えています。

最低賃金も上がってきていますが、原材料費等が高騰している状況もあり、給料で差別化を図ることは非常に難しいです。そのため、働きやすさをはじめとした「その企業や職場で働く魅力・風土づくり」が今まで以上に大切になると思っています。

以前は、技能実習生や特定技能外国人は「雇用の調整弁」という考え方をしていたこともありましたが、現在は、育成就労制度の創設により彼らが転籍しやすくなることを踏まえ、彼らから選ばれ、そして長く働いてもらう雇用環境を構築していく必要性を強く感じています。

また、事業に悪影響を及ぼす可能性は、商品開発から製造・販売までの業務上のやりとりに対して感じていました。メールアドレスを持っている営業部門・製造部門の管理職間は問題はありませんでしたが、製造部門の管理職からメールアドレスを持たない製造部門の現場従業員への情報伝達は口頭で行っており、「伝えたかどうか」が記録として残らない状況でした。

その結果、「伝えた」「聞いていない」といった水掛け論が生じ、商品の開発から発売までのサイクルが遅くなってしまっており、このままでは事業に悪影響を及ぼしかねないと危惧していました。

―『カミナシ 従業員』について初めて話を聞いた時の印象をお聞かせください。

牧野様:率直に、抱えていた課題を解決できそうだと感じました。

外国人従業員とのコミュニケーションの課題を解決するのに特に有用だと感じたのは「チャット」機能です。具体的には、私が日本語で技能実習生に送った文章が、実習生の画面では実習生が設定した言語に自動翻訳され、かつ日本語も併記されるところがとても良いと感じました。

弊社には通訳は在籍しておらず、技能実習生の受け入れサポートを行う監理団体が月に一度、訪問指導で来社する際に通訳のサポートを受けていました。
しかし、2年目以降は訪問頻度が下がるため、通訳を介さなくてもお互いの言いたいことがスムーズに伝わる環境を整えたい思いがありました。

『カミナシ 従業員』のチャット機能があればそれが実現できると感じましたし、そのことによって外国人従業員が働きやすい環境づくりにもつなげられるのではと考えました。
また、日本人従業員としても、翻訳ツールで一度翻訳をして理解し、返信内容を翻訳して送信する手間や負担もなくなる点も便利だと思いました。

加えて、外国人従業員やメールアドレスを持たない従業員も含め、全従業員と1つのツールでさまざまなやりとりを行うことができ、かつその記録を残せる点は、元々感じていた課題を解消できると感じました。

(左)吉清グループでは『カミナシ 従業員』導入前、技能実習生とメッセージアプリでやりとりをしていた。後から見返してもどんな会話をしていたのかがすぐわからない不便さもあった

(右)『カミナシ 従業員』チャット機能(※)の画面イメージ。自身が設定した言語と、相手が送った言語が併記され表示される

―導入を検討いただいている際、現場や経営陣から反対意見はありましたか?

牧野様:経営から「やりとりに関しては無償のメッセージアプリでも問題なくできるのでは」といった声はありました。

しかし、言語の壁によるスムーズなコミュニケーションが難しいことに加え、従業員も私もプライベートのアカウントで業務のやりとりをするのは避けたい気持ちがあったのと、『カミナシ 従業員』であれば同じシステム内で給与明細の配布・閲覧もできるため、「1つのサービス内ですべて完結できることは全従業員にとって効率的」ということを伝え、理解を得ました。

―具体的に『カミナシ 従業員』をどのようにご活用いただいているか、教えてください。

牧野様:現在は試験的に一部の従業員とのやりとりに活用しています。外国人従業員とのやりとりを一例としてご紹介します。

まず、お知らせ機能です。技能実習生を受け入れる企業では、日本での生活全般を管理・サポートする役割を持つ「生活指導員」を選任することが定められており、私はその役割も担っています。その一環として、弊社近辺には公共交通機関があまりないこともあり、定期的に車を出してスーパーなどでの買い物の送迎をしていまして、その連絡に活用しています。

吉清グループにおける「お知らせ機能」管理画面。誰がいつお知らせを閲覧したか、既読管理ができる

また、チャット機能(※)は、重要かつ複雑な対話をするのに使っています。こちらは、外国人従業員に高いモチベーションを維持して働いてもらえるように、社内で取り組んでいるプログラムのやりとりの一場面です。

こういったやりとりを翻訳ツールを挟まずにできるところは非常にいいなと思っています。

吉清グループでの「チャット機能」活用画面。技能実習生との複雑なやりとりでも意思疎通が可能(※)

―『カミナシ 従業員』の導入効果を教えてください。

牧野様:まず、以前よりも外国人従業員とスムーズにコミュニケーションが取れるようになったと感じています。翻訳ツールを介す必要がなくなったことや『カミナシ 従業員』だけで情報を伝達できるようになったことに加え、複雑な内容のやりとりでも相手が何を伝えたいのかを理解できるようになりました。双方とも、業務的負荷に加え心理的負荷も下がったと感じています。

また「お知らせ」機能によって、情報を発信する側の業務が効率化されたと感じています。既読状況を確認できるようになったので、読んでいない従業員がいたらその人にだけリマインドをすればいいですし、伝えたい相手にタイムリーに情報を伝えることができるので、非常に楽になりました。

牧野様:さらに、従業員側の変化として感じていることが2つあります。

まず1つ目に、『カミナシ 従業員』からお知らせが届くと「会社からの重要な通知」と認識され、迅速に対応する習慣ができたように思っています。これまではプライベートのメッセージアプリを通じて連絡を行っていたため、なかなかそういう認識を持ちづらかったと思いますが、『カミナシ 従業員』を活用しはじめてから変化を感じています。

そして2つ目は、従業員から「有給休暇の申請をしやすくなった」という声が上がっていることです。
従来は、有給休暇の取得申請は用紙に必要事項を記入して上長に提出する形式をとっていたのですが、『カミナシ 従業員』を使い始めてからは、申請フォームを作成し、そのURLを「お知らせ」機能で配信してフォームから申請する形式に変更しました。

有給休暇取得は労働者の権利であり、会社としても必要に応じて取得を促していました。
しかし、これまでは面と向かって申請することに心理的なハードルを感じていたようで、『カミナシ 従業員』を経由することで「以前よりも申請しやすくなった」という反響がありました。
これは想定していた効果ではありませんでしたが、結果として従業員にとって働きやすい環境に一歩近づくことができ、良い効果だったと感じています。

―最後に、「カミナシ従業員」を活用して今後実現したいことや期待していることがあればお聞かせください。

牧野様:現在は一部の従業員のみで使っていますが、今後は全社で活用していきたいと思っています。『カミナシ 従業員』は全従業員にとって働きやすい環境を構築するための武器になると思っているので、「選ばれ続ける企業」を目指し、より有効に活用していきたいです。

―牧野様、本日はありがとうございました!

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吉清グループ(有限会社吉清・信州セキュアフーズ株式会社)の企業ロゴです。

吉清グループ(有限会社吉清・信州セキュアフーズ株式会社)

  • コミュニケーション

  • 外国人雇用

利用目的

外国人従業員とのコミュニケーション円滑化、全従業員への情報の周知徹底

利用サービス

カミナシ 従業員

従業員規模

〜300名

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