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公開日 2025.05 .30

更新日 2025.08.25

KY活動(危険予知活動)とは?効果的な進め方やKYTとの違い、ネタ切れ対策を解説

KY活動(危険予知活動)とは?効果的な進め方やKYTとの違い、ネタ切れ対策を解説

製造現場では、思わぬ事故やけがを防ぐためのKY活動が重視されています。KY活動とは、作業前に潜在的な危険を洗い出し、安全に作業を進めるための方法をチームで話し合った上で、作業中に実践して労働災害を未然に防ぐ取り組みです。製造業に携わっていても、KY活動の目的や進め方を詳しく知らない方もいるでしょう。

本記事ではKY活動の定義をはじめ、活動によって得られる効果や進め方、効果的に行うためのポイントについて解説します。現場の安全意識を高めたい方は、ぜひご覧ください。

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目次

KY活動とは

KY活動(Kiken Yochi 活動:危険予知活動)とは、特定の作業を実施する前に、想定される危険要因や安全な作業方法についてチームで話し合い、作業時に話し合った内容をもとに事故が発生しないように対策を打つする活動です。

労働災害を未然に防止するための取り組みとして知られており、製造業や建設業、医療業界などさまざまな現場で取り入れられています。

KY活動が必要とされる背景

労働災害が起こると、従業員がけがを負うだけでなく、企業の信頼を損なう事態にもつながるため、極力発生を防ぐ必要があります。

厚生労働省が公表した令和5年における業種別労働災害発生状況のデータによると、労働災害による休業4日以上を要する死傷者数は増加傾向にあることが示されました。

出典:「令和5年 労働災害発生状況」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/001100029.pdf)(令和7年5月9日に使用)

また、データを見ると、全業種の中でも特に製造業での死傷者数が多く報告されています。死傷者が発生するリスクを可能な限り抑えるため、KY活動を取り入れて従業員一人ひとりの安全意識を育てることが大切です。

KY活動とKYT、ヒヤリハット、リスクアセスメントとの違い

労働災害の防止に関連する用語としては、KY活動のほかにKYT(Kiken Yochi Training:危険予知トレーニング)、ヒヤリハット、リスクアセスメントなどが挙げられます。それぞれの用語の定義や活用シーン、目的や手法には違いがあります。以下に用語の概要とKY活動との違いを、表にまとめました。

用語

定義

活用シーン

KYT

危険に対する感受性や、問題解決能力を高めるための教育手法

KYTの実施時間を設けて、作業中のイラストに潜んでいる危険をグループで話し合う

ヒヤリハット

事故には至らなかったものの、危険な状況に陥った事例

朝礼などでヒヤリハットの事例を共有し、従業員の安全意識を高める

リスクアセスメント

職場に潜む全ての危険性を洗い出して、リスクの大きさを評価する作業

ミーティングでリスクアセスメントを実施し、特にリスクの大きい危険への対応法を検討する

KY活動とKYT、ヒヤリハット、リスクアセスメントとの違い

KY活動の目的

KY活動は、事故を未然に防ぐためにおこなう活動ですが、他にも3つの目的があります。

  • 従業員の安全意識の向上

  • コミュニケーションが活性化し、連携が取りやすくなる

  • 生産性の安定

KY活動の目的を確認することで重要性が分かり、現場での取り組みにもより積極的になれます。労働災害の防止につなげるために、KY活動の意義をあらためて確認しておきましょう。

従業員の安全意識の向上

KY活動は、従業員同士で安全な作業方法を話し合う取り組みです。継続的な実施により、職場や作業現場に潜む危険なポイントを予測し、安全な作業方法を考える意識の向上を目的としています。

安全意識が向上すると、作業中の危険行動が減少し、労働災害を未然に防げます。また、各従業員が自発的に危険性を考えられるようになるため、危険箇所を発見した場合の報告や連絡、相談が活発になり、職場全体の安全意識の向上も実現可能です。

コミュニケーションが活性化し、連携が取りやすくなる

KY活動では、従業員同士が作業の危険性や安全な手順について事前に話し合うため、普段あまり話す機会のないメンバー同士でも自然に対話が生まれます。上司と部下の垣根を越えた意見交換を定着させ、職場全体のコミュニケーションを活性化させることも、KY活動の重要な目的の一つです。

現場のコミュニケーションが活性化すると、日常業務における情報共有がスムーズになり、報告、連絡、相談も取りやすい風土が育ちます。その結果として、安全性だけでなく業務全体の効率化やチームワークの強化にもつながる可能性があります。

生産性の安定

労働災害が発生すると、被災した従業員の治療や休業により人的リソースが低下します。災害の規模によっては、事故調査や設備の一時停止、再発防止策の検討が必要になり、生産活動が妨げられます。

KY活動を継続的に行うことで、作業に潜む危険性を事前に共有し、労働災害のリスクを低減可能です。労働災害の発生を抑えて、人的リソースの低下や設備停止のリスクを減らし、企業の生産性を安定化させることも、KY活動の目的として挙げられます。

KY活動の進め方

KY活動を実施する際は、作業の危険性から行動目標の設定までを4つの手順にまとめた基礎4R(ラウンド)法が用いられます。実際は、基礎4R法の内容に加えて、作業中の行動目標の実践も行うため、KY活動の手順は以下の5つです。

  1. 作業中の危険を洗い出す

  2. 特に危険なポイントを決める

  3. 危険なポイントへの対策を考える

  4. 行動目標を設定する

  5. 設定した行動を実行する

ここからは、各手順における作業内容を解説します。KY活動の進め方をあらかじめ把握しておくことで、現場でスムーズに実施できるため、製造業で働く方はぜひ確認しましょう。

1.作業中の危険を洗い出す

まずは、実施予定の作業内容と現場の状況を具体的に確認し、設備の特性などを考慮した上で、作業に潜む危険を洗い出します。危険を見落とすと労働災害の原因になりかねないため、小さな危険も含めて漏らさず洗い出しましょう。現場の図面や写真を用意した上で話し合うと、危険を見つけやすくなります。

例えば、箱詰めされた製品の積み上げ作業を実施する場合、考えられる危険事項は以下の通りです。

  • 積み上げた箱が崩れて、体に当たる

  • 箱を積むときに、下の箱との間で指を挟む

  • 床に置いてある箱でつまずく

洗い出した危険事項は、紙やホワイトボードなどに箇条書きで可視化し、参加者全員が一目で分かるように共有しましょう。

2.特に危険なポイントを決める

KY活動では、洗い出した危険事項の中から一つに絞って安全策を考えるため、特に危険なポイントを決めましょう。それぞれの危険事項について、事故が起きた際のけがの重症度をイメージした上で危険度を見極めます。

先述した製品の積み上げ作業における危険事項の例においては、積み上げた箱が崩れて体に当たるのが特に危険です。万が一の場合、あたって怪我をするだけでなく、積み荷の下敷きになってしまう可能性もあります。そのため、優先的に対策を考えるべき危険なポイントになります。

特に危険なポイントは、赤丸をつけたりアンダーラインを引いたりして、目立つようにしておきましょう。

3.危険なポイントへの対策を考える

特に危険と判断されたポイントに対して、安全に作業を進めるための対策を考えます。作業中に無理なく実行できる対策を、具体的に考えることが重要です。

例えば、積み上げた箱が崩れて体に当たる危険に対しては、以下の対策が考えられます。

  • 箱を高く積み上げ過ぎない

  • バランスが崩れないように、端をそろえてまっすぐ積み上げる

  • 一定の高さ以上になったら、機械での積み上げにする

  • ロープなどを用いて、荷物の固定を強固にする

はじめから対策を一つに絞る必要はないため、思いつくものを挙げてみましょう。

4.行動目標を設定する

前の手順で考えた対策をもとに、安全に作業するための行動目標を一つ設定します。行動目標は作業開始前に全員で唱和することで、従業員の安全意識を高めながら業務を進められるため、声に出しやすい簡潔な内容にするのがおすすめです。

例えば、1~3の手順で明らかになった積み上げた箱が崩れる危険に対しては、以下の行動目標が考えられます。

  • 箱はまっすぐ積み、高さでないように5個以上積むことを禁止する作業前にヘルメットの着用を確認する

5.設定した行動を実行する

手順1~4を通して設定した行動目標を実践することで、初めてKY活動を実施する意味が出てきます。作業前には行動目標を全員で唱和し、安全意識を再確認した上で、作業に従事させましょう。

先述した箱の積み上げ作業における行動目標を実行する場合、箱の安全な積み上げ方を実践すると従業員の理解を深められます。また、軍手やヘルメットなどを着用させる場合は、行動目標が決まった段階で忘れずに発注しましょう。

作業中は各従業員の様子を定期的に確認し、行動目標に準じて業務を進めているかをチェックすることも大切です。

KY活動を効果的に行うポイント2つ

KY活動を効果的に行うポイント以下の2つです。2つのポイントを把握すると、KY活動による労働災害の防止の効果をより高められます。製造業の生産ラインを管理する方は、確認しておきましょう。

  • KYサイクルを意識する

  • KY活動表を作成する

KYサイクルを意識する

KYサイクルとは、KY活動を日々の業務に組み込み、継続的に実施する仕組みを指します。

例えば、朝礼時に当日の作業に潜む危険を全員で共有し、危険への対策を話し合い、作業中に話し合った対策を実践することが挙げられます。加えて、業務終了後に1日のKY活動を振り返り、反省点や改善点を次回に活かすこともKYサイクルにおける取り組みの一つです。

KYサイクルを意識すると、KY活動を業務時間内に自然に実施できるため、無理なく継続できます。結果的に、従業員一人ひとりの安全意識を高く保てる職場づくりにつながります。

KY活動表を作成する

KY活動表とは、日々のKY活動の実施内容を記録する書類です。書式に決まりはなく、書く内容は職場によって自由ですが、主に以下の項目を記入します。

  • 日付

  • リーダー名

  • チームの従業員数

  • チームの作業内容

  • 作業における危険事項

  • 各危険事項の対応策

  • その日の安全目標

KY活動表を作成すると、当日の作業における危険ポイントや対応策、安全確保のための行動内容をチーム内で共有できます。また、万が一事故が発生した際は、当日の記録をもとに危険の認識や対策、安全確保ができていたかの確認も可能です。

KYサイクルを取り入れつつ、朝礼時にKY活動表を作成することで、社内の安全意識を高い状態に保てます。

KY活動のネタ切れ問題への対策

KY活動を続けていると、KY活動のネタ切れ問題が起こることがあります。ネタ切れ問題とは、KY活動を継続する中で同じような危険性しか取り上げられず、新たなアイデアが生まれにくくなることです。

ネタ切れによってKY活動がマンネリ化すると、従業員のモチベーションが下がる可能性があります。モチベーションの低下によってKY活動が形骸化してしまい、安全確保を怠ることで労働災害につながるおそれもあるため要注意です。

KY活動のネタ切れ問題への対策として、以下の3つを紹介を意識しておくと良いでしょう。

  • 小さなヒヤリハットを見逃さない

  • 別の対策がないか考える

  • ささいなことも共有しやすい雰囲気をつくる

有意義なKY活動を継続して、現場の従業員の安全意識を維持するために、ぜひ確認しておきましょう。

小さなヒヤリハットを見逃さない

重大な事故につながる大きな危険だけでなく、軽いけがで済みそうなささいな危険にも注目すると、KY活動のネタ切れが起こりにくくなります。

例えば、カッターで作業中に指を切りそうになったという事例は、けがの程度としては軽いものの、KY活動のネタにできます。小さなヒヤリハットを見逃さずに報告することも、従業員の安全を守るために重要です。

小さなヒヤリハットに気付いたときは、忘れる前にメモしておき、次回の話し合いで危険事項として提案してみましょう。ヒヤリハットの発見や報告自体もマンネリ化し、ネタ切れになっている際は以下の記事を参考にしてみても良いでしょう。
ヒヤリハットのネタ切れを防止する9つの方法を紹介。スグに使える事例もあり

別の対策がないか考える

過去に話し合った危険事項については、再度掘り下げて考えることで、新たな対策を見出せる可能性があります。

同じ危険事項でも、危険の原因を複数の視点から考えることで、新たな対策が思い浮かぶ可能性があります。すでに議論された内容でも他の対策を考える意識を持つと、別の結論を導き出せる可能性があり、KY活動のマンネリ化を防ぎやすくなります。

ささいなことも共有しやすい雰囲気をつくる

KY活動のネタ切れ防止には、経験の浅い従業員でも、気付きや疑問点を自由に発言できる雰囲気をつくることも有効です。ベテラン従業員だけでなく、新人も含めた多様な視点を取り入れることで、新たな危険や解決策の発見につながります。

また、発言しやすい雰囲気づくりに加えて、チャットツールの導入により、ささいな事項を迅速に共有できる仕組みをつくることも効果的です。

作業ミスの再発防止に取り組んでも、原因が曖昧なまま対症療法になってしまう現場は少なくありません。背景には、ヒューマンエラーを「個人の不注意」と捉えてしまう構造的な課題があります。

本資料では、人間特有のミスの仕組みを理解し、防止策を現場に定着させる4つのステップを解説。属人的対策を脱し、再発防止を仕組みとして根付かせるヒントが得られます。

KY活動を徹底して労働災害を防止しよう

KY活動は、現場で発生し得る労働災害を防ぐために、作業中の危険事項と対策を話し合い、作業中に対策を実践する取り組みです。同じ危険事項を多角的に分析することや、ささいな事項も報告しやすい雰囲気をつくることで、KY活動のネタ切れを防ぎ、長期的に続けやすくなります。

ささいな事項を報告しやすくするには、職場内で自由に発言できる雰囲気をつくるほかに、チャットで情報共有できるツールの導入により、気付いた点をすぐに共有できる仕組みをつくることが効果的です。

チャットで情報共有できるツールとして、日本語以外にも13言語に対応しており、外国人従業員ともスムーズにやり取りできるカミナシ 従業員が挙げられます。KY活動を円滑に行いたい方は、ぜひ導入を検討してみましょう。以下のボタンから資料がダウンロードできます。

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執筆者:現場と人 編集部

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