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公開日 2025.05 .14

更新日 2025.09.10

外国人労働者の受け入れ制度は?条件や方法、デメリットを回避する方法も紹介

外国人労働者の受け入れ制度は?条件や方法、デメリットを回避する方法も紹介

現在、多くの日本企業が深刻な人手不足に直面しています。必要な人材を確保できないことで、業務効率が落ちたり既存の従業員への負担が増えたりすると、企業の競争力低下につながりかねません。そのような状態を防ぐために、外国人労働者の受け入れを検討する企業が増えています。

本記事では、外国人労働者を受け入れるメリットとデメリット、受け入れの方法や注意点などについて詳しく解説します。外国人労働者の受け入れに関する重要なポイントを押さえて、スムーズな雇用を実現しましょう。

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目次

日本における外国人労働者の受け入れ状況

日本で働く外国人労働者の数は、年々増加しています。厚生労働省の「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」によると、2024年10月末時点で日本に在留する外国人労働者の総数は230万人を超え、前年と比較して12.4%増加している状況です。

画像引用元:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)|厚生労働省

外国人労働者の国籍はベトナムが最も多く、全体の24.8%を占めています。次いで中国(17.8%)、フィリピン(10.7%)、ネパール(8.1%)、インドネシア(7.4%)と続き、アジア諸国からの受け入れが多いことが分かります。

画像引用元:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)|厚生労働省

外国人労働者が従事する産業で最も多いものは製造業(26.0%)です。次にサービス業(他に分類されないもの)(15.4%)、卸売業・小売業(13.0%)、宿泊業・飲食サービス業(11.9%)、建設業(7.7%)の順で続きます。

画像引用元:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)|厚生労働省

また、外国人労働者を受け入れている事業所約34万所のうち、62.4%を従業員30人未満の小規模な事業所が占めている状況です。これより、日本人だけでは労働力を確保できず、外国人を受け入れていることが伺えます。

画像引用元:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)|厚生労働省

外国人労働者の受け入れに関する制度

外国人が日本で働くためには、法律で認められた特定の在留資格を取得する必要があります。在留資格の多くは就労できる活動に制限が設けられており、なかには「留学」や「短期滞在」などの就労できない資格もあります。

企業が外国人を受け入れる場合は、従事してほしい業務に適した在留資格を所有している人材でなければなりません。ここでは、雇用の場面でよく利用される、在留資格に関係する2つの制度について解説します。

特定技能制度

特定技能制度とは、日本国内で労働力不足が深刻な産業分野において、一定の専門性や技能を持つ外国人を受け入れる制度です。

特定技能制度を利用して受け入れる外国人には、「特定技能(1号または2号)」という在留資格が与えられます。1号は在留期間に通算5年までと制限がある一方で、2号は上限が定められておらず、在留資格の更新を続ける限り日本に滞在可能です。

制度の対象となる産業分野は「特定産業分野」と呼ばれ、工業製品製造業や建設、農業など16分野が指定されています。

特定技能外国人は高い技能を持ち、現場の即戦力となります。特に特定技能2号は熟練した技能を有しており、現場での活躍が期待できます。

ところが、2025年7月時点で特定技能1号を持つ外国人は28万人以上在留する一方で、2号は1,000人程度と非常に少なく、高い技能レベルを有する外国人の受け入れはまだ進んでいないのが現状です。

また、特定技能外国人はある程度の日本語能力も持ち合わせています。特定技能1号の取得には、日本語能力試験N4以上の合格が条件となります。これは、基本的な日本語を理解できるレベルです。さらに、高度な日本語能力が求められる介護などの分野では、別途要件が定められています。

特定技能制度は以下の記事で詳しく解説しています。
特定技能とは?対象職種や技能実習との違い、受け入れ枠を解説

技能実習制度

技能実習制度とは、外国人が日本企業で働きながら知識や技術を学び、その技能を自国の経済発展に役立ててもらうことを目的とした制度です。

技能実習制度を利用すると、「技能実習(1号、2号、3号)」という段階的な在留資格が与えられます。技能実習1号の資格を取得して実習を開始し、試験に合格することで技能実習2号、さらには技能実習3号へと移行できます。技能実習生の最長在留期間は5年ですが、条件を満たすことで在留資格「特定技能」への移行も可能です。

技能実習生、特に技能実習2号が就労できる職種は「移行対象職種」と呼ばれ、91職種168作業と幅広く設定されています。ただし、特定技能で就労が可能な産業分野は限られており、なかには技能実習から特定技能へ移行できない職種もあります。

技能実習制度の目的は人材育成であるため、受け入れ時に外国人の技能レベルや日本語能力を問う試験は基本的にありません。技能実習生は、日本でスキルを身に付けていきます。そのため、日本での生活を開始してからコミュニケーションに苦労することも少なくありません。

技能実習制度の本来の目的は人材育成ですが、実際には人手不足を補う労働力として扱われることが多く、外国人実習生に対する不当な扱いやハラスメントも指摘されていました。従って、技能実習制度は2030年までに廃止され、代わりに「育成就労制度」という外国人雇用に関する新たな制度が施行される予定です。

2つの制度については以下の記事で詳しく解説しているので、是非ご覧ください。
▶ 技能実習制度とは?要件や受け入れ方法、任せて良い業務をわかりやすく解説
▶ 育成就労制度とは?概要やメリット、問題点をわかりやすく解説

特定技能制度や育成就労制度で日本に来る方にも「翻訳の制度が高い」と高評価を得ているのが、カミナシが提供するサービスです。動画をアップロードするだけで、自動で様々な言語に翻訳し、字幕を挿入される「カミナシ 教育」は、作業方法を正確に伝えられます。マニュアル作成のコツや企業の成功事例などは以下のボタンから無料でダウンロード可能です。是非ご覧ください。

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外国人労働者を受け入れるメリット

外国人労働者を受け入れることで得られる主なメリットは、次の4つです。

  • 人手不足を解消できる

  • 採用にかかるコストを抑えられる

  • 職場が活性化される

  • 海外進出の第一歩になる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

人手不足を解消できる

外国人労働者を受け入れる最大のメリットは、労働力不足を解消できることです。人口が年々減少している日本において、人材確保は多くの業界が抱える課題の一つです。しかし、世界的に人口は増加傾向にあり、採用の対象を日本国内だけでなく世界にまで拡大すると、希望する人材を見つけやすくなります。

特に、日本において少子高齢化の影響により確保が難しくなっている若い世代の人材も、海外まで範囲を広げると採用の機会が増えることが期待できます。

さらに業種によっては、外国人の採用が人手不足を補うだけでなく、サービス品質の向上につながる可能性もあります。

近年、日本ではインバウンドが増加していますが、接客などの対応が可能な語学力を持つ人材が不足している状況です。しかし、外国人労働者の受け入れが進むことで外国語対応が可能になり、訪日客に対してより満足度の高いサービスを提供できる体制が整うと考えられています。

採用にかかるコストを抑えられる

外国人労働者の採用は、国内で日本人を採用するよりもコストを削減できる場合があります。

日本では求人を出しても応募が集まらず、募集期間が長引き、広告費や採用活動にかかる労力などのコストがかさむケースが多くあります。しかし、海外にまで採用対象を広げることで求職者の数が増え、募集期間が短縮されて、結果として低コストで採用できる可能性があります。

また、国や自治体が提供している、外国人雇用に関する助成金を利用するのも方法の一つです。助成金をうまく活用すれば、経済的な負担の軽減が可能になります。

国や地方自治体がDX化を支援するために提供している補助金や助成金は以下の記事でまとめています。是非ご活用ください。
▶ 企業のDX化に使える補助金・助成金一覧。申請方法や注意点を解説

職場が活性化される

外国人労働者を受け入れると、組織に新しい風が吹き込み、職場が活性化する効果が期待できます。

文化や価値観が異なる人材が加わると、社内に新たな視点や考え方がもたらされ、これまでにないアイデアが生まれやすくなります。また、異なるバックグラウンドを持つ人々が協力して業務を進めることで、自然とコミュニケーションが促進され、組織のチームワークも強化されるでしょう。

海外進出の第一歩になる

新たなビジネスチャンスを模索している企業にとって、外国人労働者の受け入れは大きなメリットになります。

日本企業にとって海外市場への進出は成長が期待できますが、言語や文化、法律の違いが障壁となり、なかなか実現できていない企業も少なくありません。しかし、外国人労働者から現地の事情を学ぶことで準備がスムーズに進み、海外進出の第一歩を踏み出せる可能性があります。

また、外国人労働者の受け入れをきっかけに、これまでまったく関わりがなかった国や地域とのつながりが生まれ、新たな販路を開拓できるケースもあります。このように、外国人労働者の受け入れは、企業のビジネスチャンスを広げる転機になり得ます。

外国人労働者を受け入れるデメリット

外国人労働者の受け入れにはメリットがある一方で、デメリットも存在します。主なデメリットは次の4つです。

  • 文化や習慣の違いによりトラブルが起きる可能性がある

  • 外国人労働者の受け入れ体制を整える必要がある

  • 採用決定から就労までに時間がかかる

  • 外国人雇用に関する知識を要する

文化や習慣の違いによりトラブルが起きる可能性がある

日本と外国では文化や習慣に違いがあるため、思わぬトラブルが起こる可能性があります。

たとえば、日本人にとって時間の順守は常識とされていますが、国によっては時間に対する感覚が緩やかで、始業時間に悪気なく遅れてくることもあります。

また、日本では上下関係を重視し、敬語やマナーといったルールを守ることが当たり前とされています。一方で、海外には上下関係があまり明確ではない国もあり、上司にフランクな態度で接することも珍しくありません。

文化や習慣の違いを理解できていなければ、コミュニケーションが円滑に進まないどころか、関係性が悪化してトラブルに発展するケースもあります。最悪の場合、差別やハラスメントにつながるリスクもあるため、相互理解に取り組むことが非常に重要です。

このようなリスクを避けるには、交流会や研修などにより異文化理解の機会を設けるとよいでしょう。さらに、日本人にとっては当たり前のルールでも、言語化して外国人労働者へ明確に伝えることが大切です。同様に、仕事の進め方や役割も明示することで、業務のミスも防げるでしょう。

外国人労働者の受け入れ体制を整える必要がある

外国人労働者を受け入れる際、業務だけでなく、生活や日本語の習得についてもサポートが必要なことがあります。

特に、日本企業への就労をきっかけに海外から渡航してくる外国人は、日本語能力が十分でなく、日本での生活に不慣れなため、さまざまなトラブルが起こることが予想されます。

外国人労働者が日本での生活をスムーズに始められるように、住居や生活用品などをあらかじめ手配しておくことが大切です。また、就労後も困りごとについて相談を受ける、日本語の習得を支援するなどの継続的なサポートが求められます。

サポート専門の担当者を配置するのが理想的ですが、多くの企業で人手が不足しており、通常業務と兼任するケースがほとんどです。その結果、担当者の負担が増える可能性があります。

このような負担を軽減するためには、外国人労働者の受け入れに詳しい外部機関の支援を受けることも検討しましょう。また、外国人労働者の雇用に関わる手続きや業務をマニュアル化しておけば、次回以降の受け入れ時にかかる負担が軽くなることが期待できます。

採用決定から就労までに時間がかかる

外国人労働者は日本人よりも採用が容易な面がありますが、採用が決まったからといってすぐに働けるわけではありません。

外国から渡航する場合、ビザの発行や渡航準備に時間を要します。特に、日本で就労可能な在留資格を取得するためには、申請から1〜3ヶ月程度の時間がかかります。日本に在住している外国人でも、転職により在留資格の変更手続きが必要になる場合があります。

就労までに時間がかかることを見越して早めに行動を開始し、計画的に採用を進めましょう。

外国人雇用に関する知識を要する

外国人労働者を受け入れる際は、外国人雇用に関する手続きやルールについての知識が必要です。

たとえば、外国人労働者を常時10人以上雇用する場合「外国人労働者雇用労務責任者」を選任しなければなりません。

また、就労が認められていない在留資格を持っていたり、在留期限を過ぎていたりするにもかかわらず働いた場合は「不法就労」となります。この場合、外国人労働者を雇用した事業主も懲役や罰金が科されます。

このような事態を防ぐためには、適切な知識を身に付けておくことが大切です。

外国人雇用に関する知識を学ぶ方法としては、「外国人労働者雇用労務責任者講習」の受講がおすすめです。この講習では、外国人雇用のルールや制度のほか、言語や文化の違いに基づく必要な配慮などについて学べます。対面だけでなくオンラインでも受講可能で、参加費は無料です。

外国人労働者雇用労務責任者として選任されている、または選任予定の人はもちろん、外国人労働者雇用労務責任者の配置が必要ない企業も参加できます。

また、外国人雇用管理士や外国人雇用管理主任者、外国人雇用労務士といった資格を取得する方法もあります。これらは、外国人労働者の雇用に関する知識やスキルを証明する民間資格です。それぞれ実施団体や取り扱う知識の範囲が異なるため、取得を目指す場合は、自身の業務内容に合った資格を選びましょう。

外国人が就労可能な在留資格

在留資格は29種類あり、そのうち就労が認められているものは19種類です。この就労可能な在留資格は「就労ビザ」とも呼ばれています。

就労ビザの一覧は、以下のとおりです。

在留資格

業務内容

職業の例

在留期間

外交

外国の大使や外交官としての活動

外国政府の大使、公使、総領事

外交活動の期間

公用

外国政府や国際機関の公務

大使館・領事館の職員

15日〜5年

教授

大学機関などにおける研究、指導、教育活動

大学教授

3ヶ月〜5年

芸術

音楽、美術、文学などの芸術活動

作曲家、画家、著述家

3ヶ月〜5年

宗教

布教などの宗教活動

宣教師

3ヶ月〜5年

報道

取材などの報道活動

記者、カメラマン

3ヶ月〜5年

高度専門職
(1号、2号)

専門知識や高度な技術を要する業務

ポイント制による高度人材

5年〜無期限

経営・管理

事業の経営や管理業務

企業の経営者、管理者

3ヶ月〜5年

法律・会計業務

法律や会計に関わる業務

弁護士、公認会計士

3ヶ月〜5年

医療

医療に関わる業務

医師、歯科医師、看護師

3ヶ月〜5年

研究

研究を行う業務

研究者

3ヶ月〜5年

教育

教育機関における語学教育などの教育活動

語学教師

3ヶ月〜5年

技術・人文知識・国際業務

自然科学、人文科学、外国文化に関わる業務

技術者、通訳、デザイナー

3ヶ月〜5年

企業内転勤

外国の支社から日本に転勤して行う業務

外国の事業所からの転勤者

3ヶ月〜5年

介護

介護に関わる業務

介護福祉士

3ヶ月〜5年

興行

演劇、園芸、演奏、スポーツなどの芸能活動

俳優、歌手、ダンサー、スポーツ選手

30日〜3年

技能

熟練した技能を要する業務

調理師、スポーツ指導者、航空機操縦士

3ヶ月〜5年

特定技能
(1号、2号)

特定技能制度において定められた業務

特定産業分野に定められた職種

6ヶ月〜3年

技能実習
(1号、2号、3号)

技能実習制度において定められた業務

技能実習生

1〜2年

参考:在留資格一覧表|出入国在留管理庁

在留資格にはそれぞれ在留できる期間が定められていますが、基本的に更新することで延長が可能です。

また、条件付きで就労が認められる「特定活動」という在留資格もあります。特定活動は、既存の在留資格のいずれにも分類できない活動に関わる場合に与えられます。外交官の家事使用人やワーキングホリデー、外国人看護師、介護福祉士候補者などが、特定活動にあたる例です。

特定活動の在留資格は、人により許可されている活動内容が異なるため、就労の可否は許可された活動内容によって決まります。

また上記以外に、身分や地位に基づく在留資格もあります。これは居住資格とも呼ばれ、次の4つがあります。

  • 永住者

  • 日本人の配偶者等

  • 永住者の配偶者等

  • 定住者

これらの在留資格には活動の制限がないため、就労も自由に行えます。

外国人労働者を受け入れる方法

外国人労働者を受け入れる手順は、次のとおりです。

  1. 求人を出す

  2. 選考して内定を通知する

  3. 雇用契約を結ぶ

  4. 受け入れの準備をする

  5. 受け入れを開始する

それぞれのステップについて詳しく解説します。

1.求人を出す

まずは、外国人に従事してほしい業務内容が在留資格と合致するかを調べます。各在留資格には業務内容に制限があるため、事前に確認しておきましょう。

条件に合う在留資格があれば、求人を出します。求人を出す方法には、次のようなものがあります。

  • WebサイトやSNSなどを活用して自社で募集する

  • ハローワーク(公共職業安定所)を利用する

  • 外国人雇用サービスセンターを利用する

  • 民間の人材紹介会社に依頼する

ハローワークは、求職者や求人を出したい事業主をサポートする機関であり、外国人に対しても就労支援を行っています。外国人向けの相談窓口を設けたり、通訳を配置したりしている場合もあります。厚生労働省が運営しているため、安心して利用できます。

外国人雇用サービスセンターは、外国人に特化したハローワークといえる機関です。専門的な分野の在留資格を持つ外国人や、留学生などを対象としています。内閣府が運営しており、求職者と求人を出したい事業主、ともに無料で利用できます。

民間の人材紹介会社を利用する場合は、厚生労働大臣の許可を受けた業者であることを確認しましょう。なかには違法な仲介を行っている業者もあるため、注意が必要です。

2.選考して内定を通知する

求人に応募した外国人に対して書類審査や面接などを行い、採用の可否を判断します。このときに注意したいのは、国籍に関する質問を避けることです。公正な採用選考や人権への配慮から、国籍を採用の条件にすることはできません。

採用段階での在留資格の確認は必須ですが、在留カードには国籍が記載されています。そのため、選考中に在留資格について確認する際は書面や口頭にとどめ、採用が決まり次第、原本で確認しましょう。選考の結果、採用が決まれば内定を通知します。

3.雇用契約を結ぶ

外国人との雇用契約は十分に話し合い、双方が合意した上で契約を結ぶことが大切です。外国人を雇用する際も日本の労働基準法が適用されます。外国人雇用管理指針などの規定も参照し、ルールを守った雇用ができているかを必ず確認してください。

また、入社後に「事前に聞いていた内容と違う」といったトラブルが起こることを防ぐために、日本語の雇用契約書に加えて、外国人労働者の母国語で翻訳した契約書も作成することをおすすめします。

加えて、在留資格が許可されなかったときの対応についても、事前に取り決めておくとよいでしょう。在留資格を取得できなかった場合は外国人を雇用できないため、雇用契約を無効にするのが一般的です。

4.受け入れの準備をする

受け入れる外国人が在留資格を持っていない場合、雇用契約の締結後に在留資格の取得手続きを行います。日本に在住している外国人でも、在留資格の変更が必要なケースがあります。在留資格がなければ就労できないため、審査に1〜3ヶ月ほどかかることを考慮して、早めに手続きを進めましょう。

在留資格の審査結果を待つ期間に、入社の準備を進めます。外国から日本へ渡航してくる外国人には、以下のようなサポートが必要です。

  • 社会保険や雇用保険の加入手続き

  • 外国人雇用状況の届出

  • 在留資格認定証明書の取得と送付

  • 航空券の手配

  • 住居の確保

  • 生活用品の準備

  • 業務や生活に関するオリエンテーション

外国人を雇用する際、外国人の氏名や在留資格などについてハローワークへ届け出なければなりません。これは「外国人雇用状況の届出」と呼ばれ、事業主の義務となっています。

また、外国人が日本に入国するビザを申請するためには「在留資格認定証明書」が必要です。事業主が入国管理局に申請して証明書を取得し、外国人へ送付して現地でビザを発給してもらう流れが一般的です。

在留資格認定証明書の交付には1〜3ヶ月、ビザの発給には1週間程度の時間がかかります。さらに、在留資格認定証明書には有効期限があり、交付されてから3ヶ月以内に日本へ入国しなければならないため、計画的に手続きを進めましょう。

そのほか、外国人が日本での生活をスムーズに開始できるように準備を整えておくことも重要です。住居や生活用品の準備はもちろん、日本語を学習できる環境を用意したり、社内の受け入れ体勢を整えたりしておきましょう。

5.受け入れを開始する

在留資格を取得できれば、いよいよ就労開始です。採用をきっかけに日本での生活をスタートさせる外国人には、医療機関や交通機関の利用方法やゴミ出しの方法など、生活に関する情報を積極的に提供し、不安が少しでも軽減されるように努めましょう。

また、外国人に長期的に働いてもらえるよう、受け入れ開始後も在留資格の期限に注意し、更新手続きをサポートすることも重要です。

外国人労働者を受け入れる際に注意すべきポイント

外国人労働者に安心して長く働いてもらうために、事前に知っておきたいポイントがあります。ここでは、特に重要な3つのポイントについて紹介します。

適切な労働条件を提示する

外国人労働者にも日本人と同じ基準で給料を支払い、労働時間や休日などの条件も適切に示すことが重要です。

いまだに「外国人だから安い賃金でも働いてもらえる」と考えている企業は少なくありません。しかし、外国人であっても日本で働くのであれば、日本の最低賃金を順守する必要があります。

また、以前は日本とアジア各国の賃金に大きな差があり、比較的安い給与でも日本で働く外国人が多くいました。ところが現在、日本の賃金水準は世界的に見てもあまり高くはありません。そのような状況で外国から労働者を集めるためには、適正な賃金設定がより重要となります。

加えて、外国人労働者に働きやすい環境を提供することも不可欠です。日本人人材が集まりにくい職場は、労働環境が整っていないケースが多くあります。そのような環境のままでは、外国人労働者が離職する可能性も高くなります。

外国人労働者を受け入れる際は、正当な労働条件と気持ちよく働ける職場環境を整えましょう。さらに、能力に応じて昇給や昇進ができる体制があれば、離職の防止とモチベーションの向上につながります。

仕事だけでなく生活のフォローも行う

日本の生活に慣れていない外国人は、思わぬトラブルや不安を抱えることがあります。外国人労働者の不安やストレスが少しでも軽減されるように、仕事だけでなく生活面もサポートしましょう。

たとえば、給与振込用の銀行口座の開設や携帯電話の契約、住民登録などの行政手続きにはフォローが必要です。家族が帯同している場合は、子どもが通う学校や保育所を探す支援も求められます。社内に相談窓口を設けたり、日本語を学べる講習を行ったりすることも有効です。

外国人が安心して生活できるようになれば、業務に集中し、本来の能力を発揮しやすくなると考えられます。

在留資格によっては活動内容と在留期間に制限がある

在留資格には数多くの種類があり、外国人が従事する職種や業務内容により取得できる在留資格の種類が決まります。在留資格で認められていない業務に従事したり、就労が許可されていない在留資格であるにもかかわらず働いたりすると、不法就労となる点に注意が必要です。

また、在留資格には有効期限が定められており、期限を過ぎて働くことも不法就労とみなされます。

このようなトラブルを防ぐためには、在留資格の種類と内容を正しく把握することが重要です。就労時に在留資格を確認する際は口頭ではなく、必ず原本を提示してもらいましょう。また、企業も在留資格の期限を把握し、期限が近づいたら更新を促すとともに、更新したことを必ず確認しましょう。

人材雇用の選択肢に「外国人労働者の受け入れ」を加えよう

外国人労働者の受け入れは、人手不足を解消できることが大きなメリットですが、職場の活性化や海外展開のきっかけにもなる可能性があります。一方で、外国人雇用に関する知識や制度に対する理解、受け入れ体制の整備といった準備が欠かせません。

日本人人材の確保が厳しくなっている状況では、外国人労働者は大きな戦力になると考えられます。今後の人材雇用の戦略を考える上で、外国人労働者の受け入れを選択肢の一つとして検討してみましょう。

外国人労働者を受け入れる際には、いくつもの準備が必要です。そのため、外国人労働者の採用のコツをまとめた資料を参考に準備を進めてはいかがでしょうか。無料でダウンロードできるので、今後、育成就労制度や技能実習制度を活用したいと考えている方は、是非ご覧ください。

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執筆者:いしもと めぐみ

病院や保育園での栄養士経験と食品メーカーで品質管理担当として勤務した経験を活かした食品製造に関する記事を執筆。現在はフリーランス管理栄養士として、食品製造や食・健康に関するライティングをおこなう。

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