保全費の削減を経営層や上長から求められたものの、点検や交換を減らして故障が増えるのは避けたい、と悩む保全担当者や工場管理者は少なくありません。
保全費は年々増えているのに、どこにムダがあり、何から手を付ければよいかが見えないまま、一律の予算カットだけが先に決まってしまう場面もあります。
保全費の内訳や重要設備の優先順位づけの考え方は、設備保全の費用とは?内訳・計算方法・目安とコスト削減の具体的方法の記事で解説しています。
本記事では、費用と故障の現状を把握する方法、費用項目ごとの具体的な削減アクション、今月から手を付けられる実行順、やってはいけない削減を解説します。
目次設備保全の費用の現状を把握する方法
点検や交換を一律に減らすと、保全費は下がっても故障による停止損失が増え、総額ではかえって高くつくことがあります。
削減は、保全費と停止損失を分けて把握し、ムダになっている費用を特定してから手を付けます。その出発点になるのが、費用と故障の現状を把握することです。
現状把握で必要なのは、詳しい計算ではなく、どの設備のどの費用にムダがありそうかを見つけるための記録です。次の2つをそろえると、削減の狙いどころが見えてきます。
費用を設備別・区分別に記録する
最初に、どの設備に、何の費用が、いくらかかっているかを分けて記録します。設備ごとに、点検や交換の作業費、部品や予備品の費用、外注費、記録や管理にかかる工数を区分し、月単位で集計できる形にします。
区分で最も重要なのは、計画した保全の費用と、突発故障への対応で発生した費用を分けることです。計画した保全の費用が大きい設備は、周期や作業内容に過剰がないかを疑います。
突発対応の費用が大きい設備は、保全が不足しているか、同じ故障を繰り返しているかを疑います。同じ金額でも、どちらの区分で発生したかによって、打つ手が変わります。
記録の粒度は、削減の判断に使える最小限で構いません。設備名、日付、区分、金額、作業内容の5項目があれば、設備ごとの費用の偏りと、計画と突発の比率を出せます。比率に業界共通の適正値はありません。そのため、他社の数字と比べるよりも、自社の中で次の2点を確認します。
突発対応の費用の割合が、前年や前の半期より増えていないか
同じ工場の中で、突発対応の割合が特に高い設備はどれか
割合が増えている設備、または突出している設備が、最初に見直す候補です。
いまExcelや購買記録に散らばっている情報を、この5項目で1つの一覧にまとめることから始めてみましょう。
故障履歴と保全記録をそろえる
費用の記録と並行して、故障履歴と保全記録をそろえます。削減に使う視点は、故障の回数、復旧にかかった時間、交換した部品の3つです。この3つが設備ごとにわかると、費用のムダを特定でき、削減後の効果も同じ物差しで測れます。
故障の回数が多い設備は、突発対応の費用と停止損失が積み上がっている候補です。復旧時間が長い設備は、予備品や復旧手順の不足を疑います。
交換した部品の記録は、同じ部品を短い間隔で交換していないか、反対にまだ使える部品を周期どおりに交換していないかを見るための材料になります。
記録は、故障が起きた日、設備、現象、原因、復旧までの時間、交換部品の6項目を、1件1行で残す形が続けやすい方法です。
過去のデータを全てさかのぼって完璧にそろえる必要はなく、まずは直近1年分をまとめ(故障が少ない設備は、記録が残っている範囲までさかのぼり)、今月からは全件を記録する運用に切り替えます。
停止損失は、厳密に計算しなくても、目安がわかれば判断に使えます。たとえば「停止時間 × 1時間あたりの生産数 × 1個あたりの利益」で概算し、設備ごとに並べます。そうすると、保全費は小さくても停止損失が大きい設備が見えてきます。詳しい計算方法は、「設備保全の費用とは? 内訳・計算方法・目安とコスト削減の具体的方法」の記事で解説しています。
設備保全のコストを削減する方法
現状を把握できたら、費用項目ごとに削減方法を選びます。削減方法は、どの費用のムダに効くかで選ぶと、自社の内訳に合った施策を外さずに済みます。費用項目ごとの主な削減方法と注意点を、次の表に整理しました。
対象の費用 | 主な削減方法 | 注意点 |
|---|---|---|
点検・交換の作業費 | 重要度に応じた保全方式・頻度の見直し | 法定点検・安全に必要な点検は削減対象外 |
部品・予備品費 | 使用実績・調達期間にもとづく在庫量と発注点の見直し | 欠品時の影響と、割増費用が発生する場合の負担をあわせて判断 |
外注費 | 外注範囲と契約条件の定期的な見直し | 安さだけで選ばず |
記録・管理の工数 | 重複入力・転記・集計を減らす記録のデジタル化 | 現場が入力を続けられる |
突発対応の費用 | 再発防止と | 緊急対応に必要な人員・予備品・連絡体制を維持 |
費用項目別のコスト削減方法
この表は、自社の費用の内訳と照らして、どの行から手を付けるかを決めるために使います。最初の候補は、現状把握で分けた区分ごとに次のとおりです。
計画した保全の費用が大きい場合は、「点検・交換の作業費」と「部品・予備品費」
突発対応の費用が大きい場合は、「突発対応の費用」
記録や報告に時間を取られている場合は、「記録・管理の工数」
外注への支払いが保全費の多くを占める場合は、「外注費」
外注費は、まず直近1年の発注記録を見て、同じ設備の同じ作業を繰り返し外注していないかを確認します。繰り返している作業は、予防保全への切り替えや、手順書を整えたうえでの内製化の候補になります。
金額を比べるときは、対象設備、作業範囲、緊急時に駆けつけるまでの時間などの条件をそろえます。内製と外注の分担の考え方は、「設備保全の費用とは? 内訳・計算方法・目安とコスト削減の具体的方法」の記事で解説しています。
ここからは、作業費、予備品費、記録の工数、突発対応の費用の4つについて、具体的なやり方を説明します。
保全方式を見直して保全の過不足を調整する
すべての設備を同じ手厚さで保全する必要はありません。作業費のムダを減らす基本は、設備の重要度と故障の影響に応じて、保全方式と頻度を使い分けることです。
見直しの判断軸は、重要度と故障の影響、設備の状態、故障と交換の履歴、法定や安全上の条件の4つです。方式そのものを事後保全から予防保全へ切り替えるかどうかの費用比較は、【試算シミュレーター付き】事後保全と予防保全のコスト比較。自社設備に最適な保全方式の選び方の記事で解説しています。
過剰の側は、周期を決めて交換している部品から見直します。交換した部品の状態を、「まだ十分使える/交換時期に近い/劣化が進んでいた」の3段階で記録します。「まだ十分使える」が続いていて、停止しても影響が小さい設備であれば、周期を延ばします。延ばす幅は、「3か月周期なら4か月に」のように、1回あたりの刻みを社内であらかじめ決めておきます。延ばした後は、次の交換時にも部品の状態を記録し、問題がなければもう一段階延ばします。
不足の側は、突発故障を繰り返している設備から見直します。周期の途中で故障が起きているなら、周期を短くするか、振動や温度などの状態データを見て交換時期を判断するCBM(状態基準保全)に切り替えます。切り替えの判断は、故障したときの影響が大きいか、状態の変化を測る手段があるかどうかです。CBMは、測定器やセンサーの費用と、測定・判定の工数が新たにかかるため、この2つを満たす設備に絞って適用すると、保全費全体の削減につながりやすくなります。CBMの仕組みは、「CBM(状態基準保全)とは?メリットやTBM,BDMとの違いを解説」の記事でまとめています。
いずれの場合も、法令で周期が定められた点検と、安全上の理由でメーカーが守るよう求めている条件は、見直しの対象から外します。対象外の設備と項目を先に一覧にしておくと、周期の見直しで誤って削ることを防げます。
見直した周期と理由は設備ごとの一覧に記録し、次の周期で結果を確かめる担当者を決めておきます。
予備品・部品の在庫量と発注点を見直す
予備品のムダは、両方向で発生します。使われない予備品を持ち続けると、保管場所の費用と、設備の更新で使えなくなる陳腐化の損失が発生します。反対に在庫を減らしすぎると、欠品による停止の長期化と、緊急手配の割増費用が発生します。
在庫量と発注点は、使用実績、調達にかかる期間、欠品したときの影響の3つで決めます。
まず、直近1〜2年の使用実績から、部品ごとの年間使用量と、発注から納品までの調達期間を一覧にします(使用頻度が低い部品は、実績が数件以上たまる期間までさかのぼります)。
次に、部品を重要度と使用頻度でランク分けし、ランクごとに在庫の持ち方を変えます。使用頻度が高く欠品の影響も大きい部品は、常に在庫を持ち、発注点を決めて補充します。使用頻度が低く影響も小さい部品は、在庫を持たずに必要になった時点で手配します。
使用頻度は低いが欠品すると重要設備が長く止まる部品は、使用頻度の低さを重要度の低さと同じに扱わず、原則として最低数量を持ちます。在庫を持たない判断ができるのは、次の3つをすべて確認できた場合に限ります。
その設備が止まっていられる最大の時間と、発注から交換完了までの復旧にかかる時間を比べ、復旧が間に合うこと
代替設備や代替部品、暫定的な運転で、停止の影響を抑えられること
供給元に在庫があり、供給の確約と輸送を含めた緊急調達が成り立つこと
1つでも確認できなければ、最低数量を持つ判断に戻します。
発注点は、次の考え方で決めます。
発注点 = 調達期間中の使用見込み量 + 安全在庫
安全在庫は、使用量の変動や納期の遅れに備えて持つ余裕分です。調達期間が長い部品や、使用量のばらつきが大きい部品ほど厚くします。
たとえば、月に平均4個使い、発注から納品まで1.5か月かかる部品で、安全在庫を2個持つとします。この場合、発注点は4個 × 1.5か月 + 2個 = 8個です。在庫が8個を下回ったら発注します。
緊急手配で割増費用が発生している部品は、割増分と在庫を持つ費用を比べ、在庫を持つほうが安ければ発注点を上げます。
見直しの担当は、購買と保全の両方から1人ずつ決め、ランクと発注点の一覧を使用実績の更新にあわせて定期的に見直します。見直しは、年に1回を基本にし、設備の入れ替えや調達先の変更があったときにも行います。
一定期間(たとえば2〜3年)使われていない部品は、処分か在庫縮小の候補です。期間の目安は、部品の調達期間や設備の更新予定を踏まえて社内で決めます。候補に回す前に代替部品の有無を確認し、重要設備向けの部品であれば上の3つの条件も確認します。
点検・記録業務のムダを減らす
保全作業そのもの以外の、点検と記録業務にかかる工数も削減の対象です。点検のための移動、紙の点検表からExcelへの転記、月次の集計、報告書の作成にかかる時間は、設備を直す作業ではないのに、保全担当者の時間を消費します。
最初に、この工数を測ります。担当者ごとに、移動、転記、集計、報告作成の4区分で、点検の周期が一巡する期間(週次点検なら1〜2週間)の作業時間を記録します。
記録を集めると、同じ点検結果を紙とExcelの両方に書いている、複数の報告書に同じ数値を転記している、集計のために月末にまとめて入力している、といった重複が見えてきます。
減らし方は、重複の種類で決めます。同じ情報の二重入力と転記は、現場で入力した記録がそのまま集計と報告に使える形に変えることで減らせます。
記録のデジタル化はこのための手段で、紙の点検表を電子化すると、転記と集計の工数を減らしやすくなります。電子化で得られる効果と進め方は、点検表の電子化で得られる5つのメリット。業務効率化・標準化できた3つの事例を紹介の記事にまとめています。
点検項目そのものも見直し、目的が説明できない項目や、ほかの点検と重複している項目は減らします。ただし、法定点検の項目と安全に関わる項目は対象外です。
導入の判断で最も重要なのは、現場の担当者が入力を続けられるかどうかです。入力に時間がかかる仕組みは、記録が途切れて集計もできなくなります。試す際は1つの設備群から始め、点検と記録の周期が一巡するまで入力にかかる時間と記録の抜けを確かめてから広げます。
故障の再発を減らして突発費用を抑える
同じ故障を繰り返している設備は、緊急対応の人件費、割増になりやすい部品の緊急手配費、停止による損失が、毎回発生し続けます。この費用は突発的に見えて、繰り返すたびに決まって発生している費用です。再発を減らせれば、突発対応の費用をまとめて減らせます。
進め方は、原因の確認、対策、点検項目への反映、効果の確認の4段階です。故障履歴から同じ設備で同じ現象が繰り返している故障を抽出し、直近の1件について、現象と原因の仮説を書き出します。原因は、壊れた部品の状態や運転条件の記録で裏付けを取り、思い込みで決めないことが前提です。
対策は、原因の種類で選びます。部品の材質や構造に原因があるなら、壊れにくい部品や構造への変更を検討します。運転条件や取り扱いに原因があるなら、手順や条件の見直しで対応します。劣化の兆候を見逃していたなら、点検項目に兆候の確認を追加します。部品や構造の改善は改良保全にあたり、その進め方は改良保全とは?事後保全・保全予防との違いや進め方を解説の記事で扱っています。
対策を実施したら、その内容を点検項目と作業手順書に反映します。効果は、対策の前後で故障件数と停止時間、突発対応の費用を同じ期間で比べて確かめます。
再発防止の効果があり、安全や品質にも問題がないと確認できてから、同じ構造のほかの設備への展開を検討します。再発が止まっていなければ、原因の仮説に戻って分析をやり直します。
設備保全のコスト削減を進める手順
削減方法が決まっても、全設備を一度に見直そうとすると、日常の保全業務と両立できずに止まります。今月から手を付けられる実行順は、対象を絞る、影響の小さい施策から試す、効果を測って次を決める、の3つです。
削減の目標と対象範囲を決める
今月取り組む対象範囲を、設備と費用項目の両方で絞ります。現状把握で作った一覧から、計画した保全の費用または突発対応の費用が大きい設備を、1〜3台など結果を確かめられる台数に絞って選び、費用項目は表の中から1つに決めます。
最初から工場全体を対象にせず、結果を確かめられる範囲に限定することが、続けるための条件です。
目標は、どの費用を、どこまで、いつまでに減らすかの形で置きます。ただし、初回は削減額の目標を無理に置かず、対象設備の費用と故障件数を毎月同じ基準で出せる状態を作ることを目標にしても構いません。数字が出せるようになってから、次月に削減額の目標を決めます。
対象を決めるときに、除外条件も同時に決めます。法令で定められた点検、安全に関わる点検と保護具、品質の保証に必要な検査は、削減の対象から外すことを最初に文書で決め、対象設備の一覧に明記します。除外を先に決めておくと、削減の議論が安全や品質、法令の領域に踏み込むことを防げます。
削減効果が大きく、故障・安全・品質への影響が小さい施策から実行する
対象が決まったら、候補となる施策を、削減額の見込みと、故障や安全、品質への影響の2つの軸で並べます。削減額が大きくても影響が大きい施策は後回しにし、削減額が中程度でも影響が小さい施策から試します。
最初の成果は次の施策を進めるための説得材料になるため、削減効果の見込みが立ち、影響の見込みが小さい施策を先に選びます。効果があったかどうかは、小さく試して前後を比べてから判断します。
影響の小さい施策の典型は、二重入力や転記の削減や、周期を延ばしても影響が小さい消耗部品の周期見直しです。
使用実績のない予備品の在庫縮小は、影響が小さく見えても、重要設備向けの部品が含まれていないか、在庫を持たない条件を満たすかを確認してから候補に入れます。
重要設備の点検周期の延長や緊急対応体制の縮小は、故障時の影響が大きくなりやすいため、影響を事前に評価し、安全や品質、復旧に必要な体制を維持できると確認できるまでは実施対象にしません。
影響が小さいと判断した施策は、1設備または1部品群に絞り、点検や交換の周期が一巡する期間で試します。実施した内容、日付、担当者、実施前の状態を記録し、次の判断の材料にします。試行の結果が想定と違えば元の運用に戻せるように、変更前の周期や在庫量も記録に残しておきます。
効果を測定して継続する仕組みにする
効果は、施策の前後で、同じ期間の費用、故障件数、停止時間、復旧時間を比べて確かめます。削減額だけを見ると、費用が下がった裏で故障や停止が増えていても気づけません。品質不良や安全に関わる異常の件数も同じ期間で確認し、増えていれば施策を見直します。
比較の期間は、施策の前後で同じ長さにそろえます。取得できない数値がある場合は、0として扱わず、未取得と記録して次月から取得を始めます。
次月の判断は、続ける、対象を広げる、元に戻すの3つから選びます。効果があり影響も出ていなければ、同じ施策を次の設備群に広げます。効果が小さければ、施策を続けるか別の施策に切り替えるかを決めます。故障や停止が増えていれば、変更前の運用に戻し、原因を確かめてから再開します。
上長や経営層に報告するときは、保全費の増減、停止損失の概算、故障件数・停止時間を1枚の表に並べます。「保全費は〇万円減り、故障件数と停止時間は増えていない」という形で示すと、削減が安全や稼働を犠牲にしていないことを伝えられます。初月に削減額が出ていなくても、記録が取れるようになった設備の数と翌月の施策を示せば、進捗として報告できます。
この前後比較と次月の判断を、月に1回の定例の確認の場として固定すると、一度きりの削減で終わらず、記録と見直しが続く仕組みになります。
やってはいけないコスト削減
次の4つは、コスト削減のために行ってはいけません。
法令で周期や項目が定められた点検の間引き
安全や品質の保証に必要な点検・検査、保護具、安全対策費の削減
点検や保全の記録の省略
全設備の保全費を一律の割合で減らすこと
法令で定められた点検は、自社の判断で周期を延ばせません。例えば、第二種圧力容器に該当する空気タンクには、使用開始後、原則として1年以内ごとに1回の定期自主検査と、結果の3年間の保存が義務付けられています。同じように、法令で周期や項目が定められた点検は、削減の候補から最初に外します。
安全に関わる点検や保護具、安全対策の費用を削ると、事故が起きたときの損失は、削減した金額とは比較にならない規模になります。品質の保証に必要な検査を削ることも同じで、不良の流出や顧客からの信頼の低下につながります。
点検や保全の記録の省略も避けます。記録がなければ、周期の見直しや効果の測定ができなくなり、削減そのものが続けられなくなります。
一律の割合で全設備の保全費を減らす方法も、避けるべき削減です。重要設備の保全不足を招き、突発故障による停止損失で総額が増える構造になるためです。短期的に保全費が下がっても、故障や事故、納期遅れによる信頼の低下という長期の損失を招きます。
判断に迷ったときの基準は、安全と法令、品質の保証に必要な費用はコスト削減の対象外、という一点です。この基準で除外した上で、残った費用のムダを減らすことが、削減を続けられる形にする条件です。
設備保全のムダを特定してコストを計画的に削減しよう
設備保全のコスト削減は、一律の予算カットではなく、費用と故障の現状を把握し、ムダになっている費用を特定してから、費用項目ごとの方法で減らす進め方が基本です。
保全方式と頻度の見直し、予備品の在庫量と発注点の見直し、点検や記録の業務のムダの削減、故障の再発防止は、いずれも自社の記録をもとに判断できる方法です。
進め方は、今月の対象を絞り、除外条件を決め、影響の小さい施策から小さく試し、同じ期間の前後比較で効果を確かめて次を決める、という実行順で回します。
安全と法令、品質の保証に必要な費用は最初から対象外にし、削減額だけではなく故障件数や停止時間もあわせて見ることで、削減を続けられる形になります。
まずは、設備別と区分別の費用の記録と、故障履歴の記録を今月から始めましょう。記録がそろえば、どの設備のどの費用にムダがあるかが見え、最初に手を付ける施策を自分たちの数字で選べるようになります。





















