設備保全の運用状況を正確に評価するには、稼働安定性と対応力を数値化できるKPIを設定し、継続的にモニタリングすることが重要です。特に「MTBF」「MTTR」「予定保全比率」などの指標が基本となります。
まず、代表的な設備保全KPIは以下の通りです。
MTBF(Mean Time Between Failures)
:設備が次に故障するまでの平均稼働時間。長いほど安定稼働している。MTTR(Mean Time To Repair)
:故障から復旧までに要する平均時間。短いほど修理対応が迅速。ダウンタイム率:設備の停止時間/稼働時間比率。
突発対応件数と割合:予定された保全業務 vs イレギュラー対応の比率。
点検遅延率/実施率:保全作業の計画通りの実行状況を示す。
これらのKPIを週次・月次でチェックすることで、現場がどの程度安定して保全できているか、対応が後手に回っていないかなどを可視化できます。また、設備別・ライン別・拠点別でKPIを分けて持つことで、どこにリスクや差異があるのかを掘り下げた分析が可能になります。
たとえば「Aラインは突発が多いが、BラインはMTTRが長い」といった傾向が見えるようになり、改善活動の優先順位が明確になります。ライン内にある設備も同一のものばかりではなく、工程が異なると違う設備になりますし、搬送装置も全く別というラインもあるものです。
それだけに、KPIの運用にあたっては、「現場が納得感を持てる設計」が重要です。指標が何を意味していて、どのように改善すべきかを現場と共有し、モニタリングだけでなく行動につなげることが必要です。
また、現場の作業者のスキルや設備の状態も反映させる必要があります。保全しやすい新しい設備と熟練でないと時間がかかりそうな古い設備の場合、同じ時間でくくるのではなく、設備ごとに係数を導入するなど工夫が必要です。ベテラン作業者と若手作業者によって復旧までかかる時間は異なるものです。
さらに、KPI運用を定着させるためには、データの信頼性や収集のしやすさも重要です。記録が紙やExcelで煩雑な状態だと、集計・分析に時間がかかり、本来の“判断と改善”に時間が使えません。現場での記録とKPI集計が自動連携している仕組みがあることで、日常的な数値確認が可能になり、保全管理の習慣化につながります。
カミナシでは、保全記録のデジタル化を通じて、設備別・工程別にKPIを自動集計・可視化できる仕組みを提供しています。保全の定量化・改善のPDCA定着を通じて、属人管理からデータドリブンな保全体制への移行を支援しています。









