予防保全のマニュアルを整備する際には、「作業の標準化」と「現場で使いやすい構成」が重要です。熟練者だけが理解できる内容ではなく、誰が読んでも同じように点検・判断・記録ができるような手順と視点を取り入れる必要があります。
まず前提として、予防保全のマニュアルには以下の要素が求められます。
点検対象設備とその重要度の明示
点検頻度とタイミング(稼働時間・日数・生産数基準など)
点検項目ごとの基準値や合否判断条件
異常発見時の初期対応手順と連絡体制
作業後の記録・報告方法(帳票形式・提出方法など)
これらをマニュアル化する際、単に文章で記載するだけではなく、「写真・図解・動画」を活用することで理解しやすさが格段に上がります。特に点検箇所が物理的にわかりにくい場合や、異常の状態が明確でない場合には、画像による比較表示(正常/異常)が有効です。
また、形式としては以下のような分解構成が望まれます。
点検対象と作業目的(なぜその点検が必要か)
点検手順(どの順番で、どう進めるか)
点検基準(良否の基準値や目視のポイント)
記録方法(どこに、どう記入するか)
異常時対応(誰に、どのように報告するか)
このように5W1Hで情報を整理することで、読み手が自分の役割に沿って必要な情報にすぐアクセスできる構造になります。
チェック項目も用意しておき、数値化できるものは新品状態と劣化状態の範囲を明記しておきます。
また、安全面で気を付ける事項を注意点として明記しておくのも大切です。保全は非定常作業ですので、ケガのリスクも通常よりも高くなります。保全作業時に頭をぶつけやすい、指を挟みやすい、足を滑らせやすいなど、マニュアルに落とし込んでおきます。
過去の労災やヒヤリハットの事例があれば、必ず補足としてマニュアルに別途資料として添付するようにしましょう。
さらに現場視点で重要なのは、「一貫性」と「例外処理の明記」です。例えば、設備型番が違う場合の例外条件や、判断が難しい場合の保留対応なども記載しておくと、現場での混乱や自己判断によるバラつきを抑えることができます。また、マニュアルは“定めて終わり”ではなく、継続的な改善が必要です。
現場で使ってみて不明瞭だった手順や、実際の点検でつまずきやすかった箇所をフィードバックとして受け取り、アップデートしていくサイクルをつくることが、真に機能するマニュアル整備につながります。
保全中に使用した部品などで、普段発注しやないような特殊部品などもあれば、マニュアルに名称と部品の写真を追加していくのも次の人のためになります。
カミナシでは、紙の点検手順書をスマートフォンやタブレットでデジタル化し、写真・動画付きの作業マニュアルとして運用できる仕組みを提供しています。現場での閲覧性、教育との連携、更新の容易さを兼ね備えた実践的な保全マニュアル整備を支援しています。









